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【8月の「このマンガがすごい!」ランキング オンナ編】pixiv閲覧数480万超の話題エッセイマンガ! 第1位は……

2016/07/20


業界注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに、決定される毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。

8月のランキング・オンナ編ではとんでもないことが起こりました!
なんと第1位が第2位の倍以上のポイントをとった、まさに圧勝のトップだったのです。そのタイトルはとってもシゲキ的……なんですが、じつはとっても深~いお話なのです!
そのほかのランクイン作品も、Twitterで話題のネコマンガなど、いずれ劣らぬ傑作ぞろい。
残念ながら未読という方も、この機会にぜひ読んでみてください!!

(2016年6月1日~6月30日発売作品を集計)


⇒⇒⇒ランキング「オトコ編」も要チェック!!


第1位(264ポイント)

『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』 永田カビ

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『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』
永田カビ イースト・プレス

高校を卒業してから10年間、「息苦しさ」を感じてきた著者が、鬱と摂食障害になり、自傷行為を繰り返してきた自分を解放するために選んだ選択――それは、「レズビアン風俗」に訪れることだった……。

イラスト投稿サイト・pixivに投稿され、大きな反響を読んだエッセイマンガの単行本化。
最近の世の中をどことなくおおっている「生きづらさ」みたいなものに違和感を感じている読者に大ハマリ!?

オススメボイス!

■タイトルだけで今月の優勝!! みたいな感じがありますが、28歳の人間不信で処女の娘がレズ風俗を通して自分自身を見つめなおすという重いテーマを扱ったマンガです。風俗とはいえ人と肌をあわせ触れあうということは人間にとって大事な儀式だということを実感させてくれます。人生の小さな革命を描いた作品。必読です(ゴロー/AV男優)
■レポマンガは自分の知らない世界を紹介してくれるところがおもしろさのひとつなのですが、そういう意味では知らないことだらけで視野が広がる感じがしました(麻野昌三/わんだ~らんどなんば店店長)
■この手のレポは、なんらかの結果、結論、行ってよかったという印象が強く描かれることが多いが、このレポのいいところはそういう成功体験ではなく、じつにリアルな反応を描いているところ。そのぶん読者がいろいろ考えることができて非常に考えさせられる(稀見理都/エロマンガ研究家)
■体を張って普通の人が足を踏み入れないところへ行ってネタ作り、では決してない。すごくいい意味でのタイトル詐欺。「さびしい」にピンときた人はぜひ(和智永妙/ライターたまに編集)
■風俗メインを期待している読者には期待外れ。買わないほうがよい。この作品は人間回復に向けて苦闘する作者の物語。赤裸々に正直につづったからこそ価値がある(早川博志/恭文堂コミッククラフト店)
■前半の生きづらさの部分よりもセックスワークがある条件のもとでは人を解放することがあるということを説得的に示した作品として興味深かった。もしこれが男性だったら、そして「レズ風俗」でなく一般の「風俗」だったら、もっとエロティックな絵柄だったら、読者の印象は変わっていたかもしれない。そういう意味で奇跡のような1冊(紙屋高雪/ブログ「紙屋研究所」管理人)
■一見して挑発的で軽薄な、しかしその実は透徹した一個の人間存在に対する真摯な問いかけの記録である。孤独とはいかなるものか、それはいかにしていやされるものか、そもそも解消されるべきものなのか。強烈に重いテーマを扱いながら、エンターテイメントとしてきちんと成立しているのがすばらしい(raven/ディレッタント)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!


第2位(102ポイント)

『夜廻り猫 今宵もどこかで涙の匂い』 深谷かほる

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『夜廻り猫 今宵もどこかで涙の匂い』
深谷かほる KADOKAWA

夜の巷を「泣く子はいねが~」とつぶやきながらさまよう夜廻り猫こと遠藤平蔵(猫)は、老若男女、犬猫問わず、涙の匂いのするところに現れては彼らにそっと寄り添って、新たな気力を取りもどせるように、ときに励まし、見守ってくれる。

Twitterで連載中の1ページ猫マンガが単行本化。
夜廻り猫のキャラクターにほっこりさせられます。

オススメボイス!

■飼っているしブームだし最近あまり猫マンガは読まない……がこれは別格にすごい! 一見ふてぶてしげな主猫役・遠藤平蔵が、心で泣く人や動物に「添う」。押しつけがましくないのにじんわり。私事だが自分には時が止まった姉がいる。漫画家デビュー決まり2誌で描くところだったのに、毒母に原稿破られペン折られ(文字どおり)、その後10歳下の私を虐待から庇い、ついに心折れ21で発病した。その姉が30年超ぶりに自ら本書を読みたがっていたため興味を持った。マージナルな人間とその家族にはたまらない傑作マンガ。まさに弱者に優しい、泣かせに走ろうともしない距離感がネコ的、もとは商業でなく、Twitterで無料発表。著者の重げな人生さらりと……なぜか吉野朔実さんに見せたかったと思う(犬たちも出る)。たまたま自分が人生史上でも最強クラスに辛いとき読めてよかった。無理に笑わず口でニッコリ、がいい(澤水月/報道勤務、ライター、平山夢明mixiコミュ管理人)
■猫マンガとしてもじゅうぶんカワイイけれど、猫だからこそできる優しさや距離感がたまらない。少し古風な言葉づかいが癖になる(和智永妙/ライターたまに編集)


第3位(82ポイント)

『感覚・ソーダファウンテン』 雁 須磨子

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『感覚・ソーダファウンテン』
雁 須磨子 講談社

視覚や聴覚といった恋愛における「感覚」をテーマにすえたオムニバスシリーズの第2巻。
記憶の片隅に眠る感覚や未知の感覚、好悪のどちらにも傾きうる感覚がもたらす様々な感情を浮き彫りにしていく。

第1巻に続いてのランキング入りは快挙!
人と人とを結んでいく「感覚」の存在に目を向けた著者の着眼点に、センスを感じます。

オススメボイス!

■雁須磨子先生の新作を読むたびに、ああ、すばらしいなあ、と感動するのだが、そのすばらしさが年々高まり続けているのはいったいどうしたことだろう。最新作が常に最高傑作なのだ。1話目が本当にすばらしいのでぜひ多くの人に読んでもらいたい(小田真琴/女子マンガ研究家)
■触覚、聴覚、第六感。世のなか理屈にあふれているけど、結局「感覚」につき動かされて生きているのだなあ、とあらためて思わされる。どうして雁須磨子先生は言葉にできない「あいまいさ」を描くのがこんなにうまいんだろう。どのエピソードもハズれなしです(梅本ゆうこ/ブログ「マンガ食堂」管理人)

「日刊マンガガイド」での既刊(第1巻)ご紹介は、コチラ!

単行本情報

  • 『さびしすぎてレズ風俗に行き… Amazonで購入
  • 『夜廻り猫 今宵もどこかで涙… Amazonで購入
  • 『感覚・ソーダファウンテン』… Amazonで購入
  • 『椿町ロンリープラネット』第… Amazonで購入
  • 『はるはなのみの』第1巻 Amazonで購入
  • 『セキララにキス』第3巻 Amazonで購入
  • 『コミュ障は治らなくても大丈… Amazonで購入
  • 『俺の気持ちがわかるか』 Amazonで購入
  • 『それでも世界は美しい』第13巻 Amazonで購入
  • 『なんてことないふつうの夜に』 Amazonで購入

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