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2月2日はバスガールの日 『おもいで停留所』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/02/02


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

2月2日はバスガールの日。本日読むべきマンガは……。


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『おもいで停留所』
池田邦彦 日本文芸社 ¥619+税


2月2日はバスガールの日。

「バスガール」とは、乗りあいバスの女性車掌のこと。
今はワンマンだが、昔のバスには必ず車掌が乗りあわせていた。
車掌は切符を管理しつつバス停のアナウンスやドアの開閉を担当したり、踏切や車庫での誘導で運転手を補佐したりと、忙しい仕事だったのだ。
1920年(大正9年)の2月2日、東京市街自動車の乗合バスに日本初のバスガールが登場したことにより、今日が記念日とされた。

日本初のバスガールは、白襟に黒のツーピースと、当時もてはやされたハイカラな洋装姿。
そして今日ご紹介する『おもいで停留所』の主人公である17歳の沢田麻紀も、りりしいパンツスタイルの制服を着用している。

昭和25年、茨城県北部。
この物語は、常磐中央交通に務める麻紀が体験したさまざまなエピソードからなっている。

明るく仕事をこなしている麻紀だが、じつはバスガールは、高校に行く余裕がなくて就いた職業だ。
無理もない。まだ当時は戦後まもなくの混乱の時代。
たとえばB29墜落搭乗員の慰霊碑、沈没した潜水艦の引きあげ、そして原爆の記憶――。
そこには数々の生々しい戦争の爪痕があり、著者はそれをもとに胸に迫る深いストーリーを創りあげていく。
だからといって、決して重いだけではない。つらさを経てこその希望と感動が、そこにはある。

また本作には時代性もよく出ていて、まるで歴史ドキュメンタリーを見る思いだ。
労働基準法は一昨年に制定されたばかりであり、お年玉つき年賀ハガキに至っては昨年初めて売り出されたそう。
その頃の風俗や文化を楽しみながら読むのも、また一興。

ボンネットバスのなか、腰から下げたがま口型のバッグから切符切りを取り出して、揺れる車内でも器用にパチンパチンとハサミを入れてくれるバスガール。
今ではもう見ることのないその姿に、思いをはせてみるのもよい日ではないだろうか。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

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