毎回、全国各地の書店さんに、そのお店ならではの特色やマンガの品ぞろえをうかがうこのコーナー。
今回ご協力いただいたのは、大阪の中心部・なんばにある、旭屋書店 なんばCITY店だ。
この書店の目玉は「鉄道コーナー」。書籍・雑誌をはじめDVDやグッズなど、鉄道関連の商品の品ぞろえが、特に充実している。
もちろん、この鉄道コーナーにはコミックコーナーもあり、鉄道を取りあげているコミックもたくさん!
その数ある鉄道マンガのなかから、今回、旭屋書店なんばCITY店の店長・城崎友博さんに、おすすめの4冊をピックアップしていただいた。
旭屋書店なんばCITY店イチオシの4冊!!
『カレチ』 池田邦彦
『カレチ』第1巻
池田邦彦 講談社 \543+税
(2009年12月22日発売)
「カレチ」とは長距離列車に乗務する客扱専務車掌をさす国鉄内部の呼称です。元国鉄職員の作家・坂本衛さんの著書を参考にされたということで、昭和40年代のリアルな鉄道事情が丁寧に描かれています。
ちょうどお店の上に南海電鉄のなんば(難波)駅があるため、お仕事帰りに職員の方が立ち寄って買っていかれることも多いようです。
『テツぼん』 高橋遠州(作) 永松潔(画)
『テツぼん』第1巻
高橋遠州(作) 永松潔(画) 小学館 \648+税
(2010年2月27日発売)
国会議員の父親が亡くなり、鉄道オタクの息子が国会議員に当選。鉄道に絡めていろいろなことを変えていく……という、ある意味社会派マンガです。
鉄道オタクの知識で難解な問題を解決していく様子は、鉄道に興味のない方でも雑学の知識が増えていくと思います。
ぜひ読んでみてください!
『駅弁ひとり旅』 はやせ淳(画) 櫻井寛(監)
『駅弁ひとり旅』第1巻
はやせ淳(画) 櫻井寛(監) 双葉社 \600+税
(2006年4月20日発売)
監修されている櫻井寛さんは、鉄道写真家の世界では有名な方で、写真集はもちろん、鉄道関連の書籍も多数出版されています。
その桜井さんの細かい監修によって全国のおススメ駅弁や全国津々浦々の駅弁が、白黒で紹介されているんです。
内容はもちろん、絵もすばらしくて、読んでいるだけで駅弁を食べたくなってしまいますね。
『さんてつ 日本鉄道旅行地図帳 三陸鉄道 大震災の記録』 吉本浩二
『さんてつ 日本鉄道旅行地図帳 三陸鉄道 大震災の記録』
吉本浩二 新潮社 \552+税
(2012年3月9日発売)
東日本大震災において甚大な被害を受けたにもかかわらず、ごく一部からですが被災から5日後に運転を再開。
当初は無料で運行して、三陸復興のシンボルにもなった三陸鉄道の物語です。
震災時の状況や被災から、徐々に復旧していく過程を細かく描写しています。ぜひ、全国のみなさんに読んでいただきたい作品です。