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「キラキラネーム」や「整形」、さらには「死体」を「なかったコト」にして、難事件を解決する探偵事務所!? もう一度プロローグから読みなおしたくなる衝撃のラストは必見!!【リコメンド特集】

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2017/08/01


nakatta

ドラマコミック『なかったコト探偵』
プロローグ+エピソード01 
120円(税込)


人々の「あの黒歴史を消したい!」という依頼を専門とし、日夜奔走する千石探偵事務所の活躍を描いたドラマコミック「なかったコト探偵」!
緻密かつ大胆に配置された伏線が、本格ミステリーファンをも満足させる話題のドラマコミックだ!

いつのまにか記憶喪失となってしまった主人公・こころは千石探偵事務所の個性豊かな仲間とともに、とんでもない依頼内容を解決していく。
毎回、驚くべき手法で「なかったコト」にしようと彼らが奮闘するなかで、依頼人をはじめ、関係者たちは一筋縄ではいかず……。
その関係者たちの証言のなかにある”矛盾”を探し出し、依頼をクリアするのが大まかなストーリーだ。

今回は、各話で起こる様々な事件を紹介するとともに、全体のストーリーラインに隠された「大きな謎」について、解明していきたい。

「出逢い」をなかったコトに!?

エピソード08 「僕との出逢い、なかったコトに」

「女の記憶から、自分のことを消してほしい」と依頼してきた透流。 いかにもチャラチャラしてそうなホストだが……。

「女の記憶から、自分のことを消してほしい」と依頼してきた透流。
いかにもチャラチャラしてそうなホストだが……。

まず紹介したいのが、前回の記事でも紹介したエピソード08の「僕との出逢い、なかったコトに」。
今回の依頼人はホストの黒田透流(とおる)。
依頼内容は、「女性の記憶から自分自身のことを何もかも消し去ってほしい」というものだ。
主人公・こころは「ホスト」という職業柄、お金で女性の記憶を消したいという魂胆が許せない、と憤慨するが、千石探偵事務所・所長の一馬は、その判断は早計だと指摘する。
そして、記憶を消される対象の女性をたずねたこころと一馬は、女性の“ある異変”に気づくのだが――。

「名前」「脂肪」「過去」……とこれまでも突拍子もない“なかったコト”依頼が続いてきたが、今回は「記憶」。依頼人の男性は、見るからにチャラそうで言動も金遣いも粗雑なホスト。彼の依頼対象である女性・樹里に近づくため、一馬とこころは彼女が働く花屋に訪れるが、そこで彼女が盲目であることに気がつく。

自らの嗅覚だけをたよりに、相手に合った花を提供する樹里。

自らの嗅覚だけをたよりに、相手に合った花を提供する樹里。

声や花の香り、手触りなどで世界を把握してきた樹里と、透流。まったく住む世界の違う2人だったが、透流は足しげく花屋にかよい、樹里と会っていた。しかし、なんと透流は彼女から金を借りていたというではないか! こころが疑っていたように「彼女は騙されているのではないか!?」と疑いのまなざしが向く一方で、一馬の指摘のように、ホストが何か隠しているのではとも、感じはじめる。

そして一馬が「セッション」と称し、彼女から記憶を消す作業に入っていくのだが、その過程で、判明していく樹里と透流のあたたかくてやさしい交流の記憶、そして彼らの絆。そんなあたたかな記憶も、一馬の療法によって徐々に消えてしまうのだが、「大切なものが消えている気がする。なのにそれが何かもわからない」という樹里の独白は彼女を見守るこころばかりでなく、胸を締めつけられる。

透流と過ごした思い出の数々が、ひとつずつ失われていく―――。

透流と過ごした思い出の数々が、ひとつずつ失われていく―――。


なぜ彼は彼女から自分の記憶を消したいのか?
網膜手術を控えた彼女はもうまもなく光を取り戻すことができる。やっと会うことができる。なのになぜ? 透流の依頼の真意については、ますます謎が深まるばかりである。

記憶が消え、わずかばかりの「思い出の痕跡」が残った樹里には、ただもの悲しさが胸につもっていくばかり。最後の「セッション」、つまり透流との出会いを消去する段階まできた時、樹里のもとに、ある事件が起きてしまう。しかもその事件の犯人として疑われるのは、……なんと透流!

こころと一馬は事件の解明に乗り出すが、そこで見えてきたのは透流が抱えたある悲しい真実。それとともに、彼の人生最大にして最後の決意を知った時には、きっとだれもが涙すること間違いなしだろう!
彼を信じ続けた樹里、そして彼女を思い続けた透流。
ふたりのせつなく優しい愛の物語は、本編のなかでもとくに心ゆさぶられるストーリーだ。

さて、このエピソード08で注目したいのが、花屋の女性の記憶が消えていくたび、こころが思い出す、一馬との記憶だ。一馬とこころは事務所で出会ったのが初めてのはず?
しかし、記憶喪失のこころはなぜか自分のなかに残された記憶の欠片を、一馬の記憶消去施術の姿で思い出し始める。
「自分にとっても大事なものが隠れているような気がするんです」
この気付きが、こころの秘密へとつながっていく。

「僕との出逢い、なかったコトに」のラストはコチラで明らかに!

千石探偵事務所の所長・一馬が、ついに逮捕!?

エピソード12「庭の死体、なかったコトに」

謎の笑みを浮かべるこの依頼者……嫌な予感しかしない……。

謎の笑みを浮かべるこの依頼者……嫌な予感しかしない……。

ある日、枕木笑子(まくらぎ・えみこ)という女性から「庭にある犬や猫の死体を ”なかったコト”にしてほしい」と依頼を受けた千石探偵事務所。
こころと一馬は現場へ向かい対応するが、さらに翌日「冷蔵庫にある死体を”なかったコト”にしてほしい」という、倫理と法律に反した、完全にアウトな依頼をしてくるのだ!
普通なら、探偵事務所でなく、すぐに警察に通報すべき案件なのだが、なぜか一馬は 「俺がひとりでやる」といい残し、依頼人の家へいってしまう……。
「男にはな 何があっても救わなければならない女が ひとりくらいいるもんだ」という 謎のひと言をこころに告げる一馬。
この発言が、最終話で大きな意味をなすことを、こころは知らない……。

「エピソード12 庭の死体、なかったコトに」では、アブない依頼人のアブない依頼内容が、とんでもない事件へとつながる物語。そもそも笑子という女性、見た目からしてもいかにもヤバそうであるが、実際、非常にヤバい。かつて大学病院で精神医学を学ぶうちに、狂ってしまったという過去を持っていたのだ。しかも、学生時代は自身の信奉者を集めて、マインドコントロールしていたとか……!?

ちなみに狂気的な彼女には、謎かけのようなセリフがあるのだが、たとえば「冷蔵庫のなかにある死体は、”人を二で足したもの”よ」……おわかりだろうか?
筆者は、「え?人外の生き物!?」と一瞬驚いてしまったが、答えは「夫」。今回はのっけからシリアスな展開の本編だがちょっとしたクイズが散りばめられているのも、読み進めるうえではスパイスとなっておもしろい。

さて、そんな笑子からの挑戦的な依頼をこなすなかで、なんと一馬が、死体遺棄の犯人として警察に捕らえられてしまう! 無実を信じるこころたち千石探偵事務所の面々は、協力して事件解決のために奔走することに。

一馬の無罪を証明するため、仲間とともに動き出す!

一馬の無罪を証明するため、仲間とともに動き出す!

今までもチームとして事件を解決してきたが、仲間たち全員で事件に立ち向かうのは、王道にして非常にアツい展開だ! 全エピソードのなかでもシリアス度が高い展開で、普段はおちゃらけた面も見せる事務所の面々のかっこよさがいかんなく発揮されている。
手触りはライトながら、その実深いドラマが繰り広げられる本作の真骨頂というべきだろうか。

捜査のなかで、一馬が探偵を始める前、笑子と同じ大学病院で勤務していたことが判明し、その大学病院にこころは、なぜか見覚えがあったのだ。エピソード08でもこころは断片的な一馬との記憶を思い出していたが……って、ん!? もしかしてコレって、こころの記憶喪失と関係あるのかも!?

ついに、千石探偵事務所でも太刀打ちできない、強敵登場……!?

ついに、千石探偵事務所でも太刀打ちできない、強敵登場……!?

12件のとんでもない“なかったコト”依頼と対峙していきながら、チラホラと見えてくる主人公・こころの“ないハズの記憶”。読んでいる時にはまだ断片的なピースだったヒントが物語を読み進めるうちに、じょじょにかたちとなり、この『なかったコト探偵』の最大の謎ともいえる主人公・こころの記憶喪失を解く鍵となっていることに気付いた時には、この物語の巧妙さに思わずうなってしまった。その答えはまさに、この物語のラストで明かされる!

「庭の死体、なかったコトに」のラストは、コチラで明らかに!

最終話は最大ボリューム! 主人公が挑む最後の依頼とは!?

最終話「この人生、なかったコトに」では、冒頭で契約満了による事務所卒業をいいわたされたこころが、最後の依頼にいどむことに。その依頼内容は、「先進国がR国で進めている発電所の建設計画を阻止し、国を「なかったコト」にしてほしい」という最終回にふさわしい超スケール! それなのに一馬らは「こころの事務所卒業旅行だ!」と軽快でコミカルなやりとりにちょっと拍子抜け。でも彼らの楽しげな掛け合いには、これまで複雑な事件を乗り越えて、千石探偵事務所の面々が強い絆で結ばれてきたことを感じさせる一幕となっているので、ここまで読んできた筆者としては、とても心あたたまるものがある。

しかし、それでも事件は待ってくれない!
この最終話は全3部構成といういままでにないボリュームで展開され、物語の複雑さと緻密さの濃度はより高くなっている。
そしてその先に明かされる、驚きのこころの素性と記憶喪失の理由。
それはぜひ、実際にその目でたしかめてほしい。

こころの涙の理由とは……!? そしてついに、こころの過去が明らかになる!

こころの涙の理由とは……!? そしてついに、こころの過去が明らかになる!

本編は1話完結型のオートプレイでサクサクと推理を楽しめるし、かつどのエピソードも特色や人間ドラマが濃密なので、ついつい見落としてしまうかもしれないが、じつは、こころの秘密を解き明かすヒントは、プロローグから多数含まれていたり、エピソード中の意味深な台詞たちが伏線としてつながっている。実際、筆者は最後までシナリオを読み、こころが記憶を失った経緯を知ってからこのエピソードを再読した際は、「なるほど!」の連続だった。本編最大の謎の推理は序盤から始まっているのだ。
何度読んでも新たな発見と驚きがあり、多角的に物語を読み進めることができるのも、 この『なかったコト探偵』の醍醐味だと思う。

『僕だけがいない街』『珈琲店タレーランの事件簿』『謎解きはディナーのあとで』など、 大ヒットしたミステリードラマやコミックに負けない力を持つ本作は、本格ミステリーファンをも納得させる要注目タイトルだ。
この機会に、ぜひチェックしてみてほしい。



今すぐに「なかったコト探偵」を楽しみたい方は、コチラから!

なかったコト探偵

プロローグ+エピソード01
120円
エピソード02以降 各480円
対応機種: Android4.0/
iOS7.0以上、iPhone5以降
公式サイト:
http://nakatta.sixdoubts.pgasp.jp/
appstore1google-play1



<文・はろるどキサラギ>
フリー編集者。見習い感あふれる感じながら、ときに執筆やデザインを手がけることも。アニメとマンガが“ズッ友”。スポーツしてるDKが大好きだと叫びたい。

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