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サンリオ総選挙で1位と僅差だった、ナゾの“イケメン集団”の正体とは!!?【週刊「このマンガ」B級ニュース】

2015/07/07


去る6月27日、「第30回サンリオキャラクター大賞」の結果が発表された。
ファンのあいだでは「サンリオ総選挙」の別名で親しまれているこのランキングは、1986年から毎年開催されている伝統の企画である。通算30回目を迎えた記念すべき今回、1位の座に輝いたのはポムポムプリンだ。27万837もの票を獲得し、第12回(1997年)以来となる2度目の戴冠となった。その「ポムポムプリン」にわずか35票差と肉迫して2位に入ったのが、初登場の「シンガンクリムゾンズ」である。

シンガンクリムゾンズって、何? と首をひねる方もいるかもしれない。シンガンクリムゾンズとは、アニメ『SHOW BY ROCK!!』に登場するイケメン4人組のヤンチャ系ボーイズバンド。
マイメロディ、シナモロール、リトルツインシスターズ(いわゆるキキララ)など、あまり上位変動の激しくない(=上位キャラクターが不動の人気を得ている)サンリオ総選挙で、新キャラクターが大躍進したことに驚きを隠せなかったが、それと同様にファンを震撼させたのがハローキティの低迷(7位)だ。
第10回(1995年)から第29回(2014年)まで連続してベスト5入り、合計14回の優勝(12年連続含む)をなしとげてきた「サンリオの絶対王者」が、まさかの「神5」からの陥落。
哀しみのキティ・ホワイト、りんご何個ぶんの涙を流していることだろうか。


さて、マンガの世界でもキャラクター人気投票は恒例のイベントである。
長期連載作品ではかならずと言っていいほど開催され、ファンは「推しキャラ」の順位に一喜一憂する。
本来なら主人公が圧倒的に有利なはずだが、とくに「週刊少年ジャンプ」作品の場合は必ずしもそうはならない。キティちゃん同様、「鉄板」と思われたキャラクターが首位に輝くわけではないのが興味深い。

今回は、キャラクター人気投票の結果に特色のある作品を紹介していく。該当巻数を表記するので、興味を持った方は、そちらで詳細な順位や得票数を確認するといいだろう。
なお、人気投票は掲載雑誌での企画なので、単行本に収録されないケースもある点に留意してほしい。

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『キン肉マン』第15巻
ゆでたまご 集英社 \400+税


主人公が1位にならない代表例は、ゆでたまご『キン肉マン』だ。
ファーストシーズン(1~36巻)では合計4回(3回がコミックス収録)開催され、第1回(第6巻)は主人公キン肉マンは投票対象外だったので参考外とする。
キン肉マンも投票対象となった第2回(第15巻)は、1位ラーメンマン、2位ロビンマスク、3位バッファローマン(キン肉マンは7位)。第3回(第23巻)は、1位バッファローマン、2位ロビンマスク、3位ブロッケンJr.(キン肉マンは6位)。
スグルは、まぁ、ドジでマヌケでニンニク臭いから、しょうがないのかもしれない。
なお、上位入賞者は現在連載中のシリーズ(第38巻以降)でも大活躍中なのは、さすがというべきか。

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『幽☆遊☆白書』第7巻
冨樫義博 集英社 \390+税


冨樫義博『幽☆遊☆白書』では、飛影が第1回(第7巻)と第2回(第12巻)でV2を達成。主人公の浦飯幽助は、第1回では2位、第2回では3位だった。
同じ作者の『HUNTER×HUNTER』では、第1回(第7巻)と第2回(第12巻)ともに1位キルア、2位クラピカ、3位が主人公ゴンだった(コミックス未収録の第3回でも上位3名は同じ)。
飛影とキルアが2連覇しているように、冨樫作品のファンはクールで影のあるキャラがお好みのようである。

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『太臓もて王サーガ』第6巻
大亜門 集英社 \390+税


投票結果がおかしなことになったのは、大亜門『太臓もて王サーガ』だ。
「週刊少年ジャンプ」掲載作品のパロディをふんだんに用いたギャグマンガであるためか、人気投票(第6巻)では空条承太郞が9位にランクイン。さらに荒木飛呂彦が11位、プロシュート兄貴が13位というカオスっぷり。
ギャグマンガの場合、読者も“空気を読んで”ネタに走る傾向にあるようだ。

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『ヒカルの碁』第13巻
ほったゆみ(作) 小畑健(画) 集英社 \390+税


人気投票は、熱心なファンが「推しキャラ」への愛情を表明する場でもある。場合によっては、一部の読者の偏愛が、ランキングを大きく動かすこともあるのだ。
その代表例は『ヒカルの碁』(原作:ほったゆみ、漫画:小畑健)だろう。第1回(第8巻)は藤原佐為が1位、主人公・進藤ヒカルは4位だったが、第2回(第13巻)ではサブキャラクターの伊角慎一郎が1位に輝いた。
伊角の獲得した11366票は、2位・藤原佐為のなんと約3倍! あまりのぶっちぎりっぷりに、マンガファンのあいだでは「事件」として語りぐさになっている。

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『新テニスの王子様』第13巻
許斐剛 集英社 \438+税


一風変わったランキングといえば、許斐剛『テニスの王子様』シリーズだ。
通常の人気投票とは別に、毎年バレンタインに届く贈り物(チョコレートなど)の数をランキング形式で発表している。2014年のバレンタイン(『新テニスの王子様』第13巻)では、氷帝学園の帝王「跡部様」こと跡部景吾に6万2837個ものプレゼントが届いた。2位の不二周助は3万9373個で、どちらも熱心な個人のファンから2万個以上のプレゼントが届いたというから驚きを禁じえない。

あまりにエスカレートしすぎたせいか、2015年は掲載誌「ジャンプSQ.」に付属する応募券が必要となる形式に変更され、届いた個数を発表するのも控えるようになってしまった。
いくらなんでもやりすぎ、ということなのだろう。2万個って!

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『ニセコイ』第7巻
古味直志 集英社 \400+税


ファンの加熱ぶりでは、古味直志『ニセコイ』も負けてない。
第1回(第7巻)ではダブルヒロインの小野寺小咲と桐崎千棘(きりさき・ちとげ)がワンツーフィニッシュしたが、4位にランクインした「第3のヒロイン」橘 万里花に1500票も手書きで送ったツワモノがいたという。
そのツワモノ、「千葉県のYさん」は第2回(13巻)でも奮闘し、橘 万里花を2位にまで押し上げた。

過熱ぶりを抑制するためか、2015年に開催された「エピソード人気投票」(既刊未収録、おそらく19巻収録)では、掲載誌「週刊少年ジャンプ」付属の応募券を必要とする投票システムに変更されたが、それでも「千葉県のYさん」は橘 万里花がメイン回の第97話「オネガイ」に800票(=ジャンプ800冊分)を投じて、ついに橘万里花に1位を獲得させた。
おそるべし「千葉県のYさん」。

実際のところ、人気投票で上位にランクインしたキャラクターは、その後の物語展開で出番が増えたり、重要な役どころを担ったり、コミックスのカバーやカラーページで露出が増えたりする。
そのため読者の射幸心が煽られやすいのだが、しかしランキングがキャラクター人気を測るバロメーターとしてだけではなく、読者が間接的に作品に関与できるシステムであることには言及しておきたい。

読者の投票が作品の今後を左右する可能性が少なからずあるということは、つまり読者が作品の内容に関われることを意味する。映画や小説のようにすでに完成した作品を鑑賞するのとは異なった、マンガならではの要素ではないかと思う。いろいろと問題点はあるだろうが、いちマンガ読者としては、この人気投票というシステムも本編と同様に楽しみたいところだ。

ちなみに、集英社「週プレNEWS」では、現在「キン肉マン超人総選挙2015」が開催中。投票期限は7月15日の24時まで。
あなたの夢はなんですか? 私の夢はキン肉マンです。ドジでマヌケでニンニク臭いけど、私にとっては永遠のスーパーヒーローです。



<文・加山竜司>
『このマンガがすごい!』本誌や当サイトでのマンガ家インタビュー(オトコ編)を担当しています。
Twitter:@1976Kayama

単行本情報

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