豊かな自然に囲まれて、のんびりとした自給自足ライフ。おいしい空気を吸って、野菜をたくさん食べて、身も心も健康になる「田舎暮らし」ってサイコーなんじゃ?
宝島社「田舎暮らしの本」の柳順一編集長にお聞きしたところ、田舎暮らしは、「不便で、過激で、やたらと楽しいもの」だそう。
電車の本数が少ない、車がないと買い物に行けない……。たしかに不便なこともあるけれど、やっぱり田舎ってなんかいいよね。都会の暮らしに疲れた私たちには、やっぱり魅力的ですよ!
今回は特別に、9月3日発売の「田舎暮らしの本」2015年10月号に掲載されている「この田舎暮らしマンガがすごい!」で紹介された作品の一部を公開しちゃいます。
将来的に田舎に移住したいと考えているあなた、まずはマンガで田舎暮らしを体験してみてはいかが?
ちょっとオシャレなこれぞ理想の田舎暮らし!
『ぐうたら山暮らし』松井雪子
『ぐうたら山暮らし』
松井雪子 イースト・プレス ¥1095+税
芥川賞の候補に三度なった小説家でもある著者が、山に囲まれた地域で送る、スローライフな生活。
夏には観光地(避暑地?)となるちょっとオシャレな地域が舞台で、農業と料理と温泉を楽しむ優雅な生活は、のんびりとした田舎暮らしをしたい人にとってはワクワクするものだ。
有機野菜の栽培、薪ストーブでの料理、ペットとの楽しい日々など、とくに女性にとっては田舎への移住に背中を押してくれる一冊になりそう。
年収200万円でらくらく生活!?
『0円で空き家もらって東京脱出!』つるけんたろう
『0円で空き家もらって東京脱出!』
つるけんたろう 朝日新聞出版 ¥1000+税
尾道駅から徒歩5分、観光地としても人気の、石段で知られる「山手地区」が舞台。レトロな築80年の古民家を無償で譲渡されて生活を始めた30代の作者と妻の新生活が描かれている。
自力リフォームの体験談、空き家再生を手がけるNPOをはじめとした尾道の人々とのふれあい、商店街の空き家をゲストハウス化するプロジェクトなど、リアルな尾道生活が満載。
年収200万円で楽しく暮らせるコツが随所に紹介されているので、将来は田舎でミニマルな生活を、と考えている人にとってはとくにオススメ!
“あの”超大物作家は農家の娘!
『百姓貴族』荒川弘
『百姓貴族』(既刊3巻、以下続巻)
荒川弘 新書館 ¥680+税
『鋼の錬金術師』『銀の匙』『アルスラーン戦記』など次々とヒット作を飛ばす荒川弘が描く農業エッセイコミック。
実家が酪農・畑作農家で、自身も7年間農業に従事していた体験を持つ作者だけに、リアルな田舎暮らしの描写が魅力。
田舎の農家と、都市生活者の常識のギャップをうまく活かしたギャグテイストを加えたエッセイマンガに仕上がっているが、それでも日本の農業の問題点と、年中働きっぱなしにならざるをえない農家の実情を垣間見ることができる。
女子必読の青春ラブストーリー in 島根
『天然コケッコー』くらもちふさこ
『天然コケッコー』(文庫版全9巻)
くらもちふさこ 集英社 ¥600+税
小・中学校あわせて生徒はわずか7人の分校に、東京からやってきた転校生は、ファッション誌から飛び出してきたようなカッコいい男の子だった!?
バスが2時間に1本しかない、ほのぼのとした島根の田舎を舞台に、だれもが経験するような甘酸っぱい初恋が描かれた、少女マンガ的なせつなさにあふれた名作。
本作の美しい田舎の情景を実写化した映画も楽しみたい。
文:渡瀬基樹
みなさん、ちょっと田舎で暮らしたくなってきましたか!?
そのほかの作品については、大人気特集「300万円で家を買う」も大充実の「田舎暮らしの本」2015年10月号(9月3日発売)をチェックしてみてください!
「田舎暮らしの本」柳 順一編集長から、コメントをいただきました!