『20世紀少年』第1巻
浦沢直樹 小学館 \505+税

浦沢直樹の代表作のひとつで、国内の漫画賞だけではなく、海外においても多数の賞を受賞した『20世紀少年』。劇中、8月20日は重要な日としてくり返し描かれている。

登場人物のひとり・カンナは2017年8月20日に世界を陰から操りつづける存在・「ともだち」に対して武装蜂起を計画する。この日は彼女のおじで、本作の主人公でもあるケンヂの誕生日でもある。
また、2008年から3部作で公開された実写映画版では、作中に登場する「しんよげんの書」に、「ともだち暦3年（西暦2017年）8月20日、宇宙人が地球を襲い、世界が滅びる」という記述が追加された。

意外なシーンが伏線になっている本作。すべての謎を解き明かすには、少しずつ読むよりも一気読みをおすすめする。そのときは完結編『21世紀少年』も忘れずに。

＜文・小林美姫＞
ぴあを経てフリーで活動。『井上雄彦ぴあ』『ワンピースぴあ』『ポケモンぴあ』『プリキュアぴあ』『細田守ぴあ』（ぴあ）、『プリキュア10周年公式ブック』（メディアパル）など。
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