日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『ニートめし!』
『ニートめし!』 第1巻
まめきちまめこ 双葉社 ¥600+税
(2017年2月28日発売)
まめきちまめこ大先生はTwitterのフォロワー数(2017年3月現在)が12万5000人オーバーという名古屋ニート界の一等星である。高校卒業後、フリーターになるも挫折。
「働きとうない!!」という心の叫びに従いニートにジョブチェンジを果たしたうら若き女性だ。
徹夜でゲームして昼過ぎに起きてワイドショーを見て犬の肉球の臭いをかぎ、徹夜でゲームして昼過ぎに起きてワイドショーを見て犬の肉球の臭いをかぎ……。
そんな日常を淡々と綴ったマンガをTwitterやブログにアップしたところ人気沸騰(自ら2ちゃんねるにさらすなどけなげな努力の成果)、『まめきちまめこ ニートの日常』として書籍化を果たすなど、エグゼクティブスーパーニートに見事進化を遂げた。
そんな大先生がついにメジャー青年誌(「漫画アクション」)に進出。
ニート女子がありあまる時間を駆使して美食を追求する『ニートめし!』だ。
ちなみに主人公は大先生ではなく、にぃ子という架空キャラ。
ただし家族構成等は(おなじみの)まめきち家がベースとなっている。
パンづくりに勤しんだ後、完成までの5時間をひるねにあてる。
大量にホットケーキを焼いてハンバーガー方式でかかぶりつく。
コンビーフを一味マヨ醤油につけて昼から一杯(注・オロCです)。
雪のなかで身体をじゅうぶんに冷やしてから、あたたかい風呂のなかでカップ麺をすする……。
働かないで食うメシでも、創意工夫をこらすことで「うめぇや!」と舌鼓をうつ“にぃ子”。
自堕落な生活をしていても、せいぜい社畜な姉にさげすまれる程度で両親は生暖かく彼女を見守っている。
これはまさに高等遊民の生き方そのもの。あぁ、うらやましすぎる!
<文・奈良崎コロスケ>
中野ブロードウェイの真横に在住。マンガ、映画、バクチの3本立てで糊口をしのぐライター。