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4月1日は「エイプリルフール」『四月馬鹿』を読もう!【きょうのマンガ】

2017/03/31


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが 「きょうのマンガ」です。

4月1日はエイプリルフール。本日読むべきマンガは……。


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『四月馬鹿』
川辺蛙子 双葉社 ¥815+税


いわずと知れたエイプリルフール。
日本ではザ・直訳で四月馬鹿。
だからして、きょうのマンガは『四月馬鹿』。
ザ・直球。

作品紹介の前にエイプリルフールについて少々お勉強。 「ウソをついてもOKな日」という風習は何が起源なのか? じつはこれ、詳細はわかっていないのだ。一般的なのはフランス発祥説。

「かつて西欧では3月25日を新年として4月1日まで祝祭を行っていた。ところが1564年にフランス国王シャルル9世により、1月1日を新年とするグレゴリオ暦が採用された。この突然の変更に納得しなかった連中があいかわらず4月1日に「(ウソの)新年を祝う祭り」を開催し、大騒ぎするようになった」
……このあと、ウソ新年の祭りに怒った国王が“アンチ1月1日派”を処刑して云々という恐ろしいエピソードが続くのだが、これは割愛しておく。

とにもかくにも、いつの間にやら4月1日はウソをつく日といった認識で世界中に広まっていったわけだ。

ちなみに正式表記は「April Fools' Day」であり、直訳するなら「四月馬鹿たちの日」。
「April Fool」という言葉は「4月1日に騙された人」のことを指すのだとか。
そんな四月馬鹿を、そのまんまタイトルに冠した作品が川辺蛙子(かわべ・あこ)の『四月馬鹿』である。

ハデなルックスと一匹狼気質で、何かと絡まれやすい雨ヶ瀬美男(あまがせ・よしお)。彼は転校先の中学になじめずにいた。 そんなヨシオに対して積極的におせっかいを焼きまくる桜田花(さくらだ・はな)。 当初は「俺に構うな」「迷惑なんだよ」と突っぱねていたヨシオだったが、すったもんだのあげく、少しずつ心を開いていき……

ツンデレ男子とおせっかい少女の物語はやがて高校へと舞台を移すが、ヨシオが「腐れ縁」と称する2人の関係は果たして進展するのか、それとも――
軽妙なやりとりにニマニマしつつも、なかなか前に進まない関係にジリジリしつつ……
もうね、今どき珍しいほどの真っ当なラブコメなのですよ!!

この作品のどこが四月馬鹿なのか?

それは本作の重要なスパイスになっているので、ここでは伏せておこう。
「馬鹿、ブス!」「馬鹿、デコ助!」と、やたらに「馬鹿馬鹿」いいあうヨシオと花。
仲よくケンカしながらも、互いを想いあう気持ちにウソはないのである。



<文・奈良崎コロスケ>
中野ブロードウェイの真横に在住。マンガ、映画、バクチの3本立てで糊口をしのぐライター

単行本情報

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