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4月2日は「世界自閉症啓発デー」『光とともに…~自閉症児を抱えて~』を読もう!【きょうのマンガ】

2017/04/02


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが 「きょうのマンガ」です。

4月2日は世界自閉症啓発デー。本日読むべきマンガは……。


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『光とともに…~自閉症児を抱えて~』第1巻
戸部けいこ 秋田書店 ¥760+税


新生活に心がはずむ人も多い4月2日、本日は世界自閉症啓発デーである。自閉症の特徴は、生まれつきの脳の障がいにより、対人コミュニケーションなどが苦手なことなど。

今日は、自閉症を理解してもらうための取り組みのひとつとして、東京タワーが青くライトアップされる。青は、世界自閉症啓発デー日本実行委員会が定めるシンボルカラーだ。

さて、今日ぜひ読みたいマンガは、『光とともに…~自閉症児を抱えて~』だ。
足かけ10年にわたって連載された大人気作で、2004年には篠原涼子主演でドラマ化もされたので、ご存じの人も多いだろう。


IT企業に勤める夫と、幸せな新婚生活を過ごしていた幸子(さちこ)。
待望の長男・光(ひかる)も生まれ、ますます幸せにひたる日々だったが、光は幸子が呼びかけても反応を示さず、毎日のようにひどい癇癪(かんしゃく)を起こす。
「成長が遅いだけ」。
そう思っていたが、1歳半検診で光の自閉症が明らかになり――。


本作で描かれるのは、幸子がわが子の障がいを受け入れ、ときに周囲の無理解に傷つきながらも、自閉症児である光を、家族や友人たちとともに愛をもって育てる姿だ。

作中には、保育園で、おひるねの時間に自閉症児だけが鍵のかかった別室に隔離されるといったエピソードも登場する。
ショッキングだが、連載当時、自閉症児とその家族がどんな環境にあったかを伝えたいという、著者の意思を感じる。

意思ある作品だからこそ宿る熱量がある。「普段はこういったテーマのマンガを読まない」という人にこそ、手にとってほしい作品だ。



<文・片山幸子>
編集者。福岡県生まれ。マンガは、読むのも、記事を書くのも、とっても楽しいです。

単行本情報

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