日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『ドラゴンボール超』
『ドラゴンボール超』 第3巻
鳥山明(作) とよたろう(画) 集英社 ¥400+税
(2017年6月2日発売)
孫悟空が魔神ブウを倒して、世界に平和が訪れた『ドラゴンボール』の結末。
それから月日がたったある日。
破壊神ビルスが悟空たちの前に現れるのが『ドラゴンボール超(スーパー)』の出だし。
ブルマの家に、再び成長したトランクスが未来からやってきた。
人造人間を倒して、魔神ブウの復活を阻止したもうひとつの未来。
そこでトランクスたちを襲ったのは、孫悟空そっくりの残忍なヤツ。
“ゴクウブラック”と名づけたそいつと闘うために、悟空とベジータ、トランクスがタイムマシンに乗りこむのだった。
子どもの頃に毎週楽しみにしていた冒険譚。
大人になった今も、同じようにワクワクしながら楽しめるのが幸せだ。
『ドラゴンボール超』第3巻は、前作『ドラゴンボール』のトランクス編の続きが楽しめる、熱い展開になっている。
未来のブルマが殺されたことを聞いた瞬間、「そのふざけたヤロウはどこのどいつだ……!」ってキレるベジータ(第2巻)。
すっかり家族愛に目覚めてるなあとニヤニヤしたり、幼いトランクスに、大人トランクスが「やあ小さいオレ 立派になったな!」と声をかけたり。
ドラゴンボールのキャラクターたちも、時間を経てみんな成長している。
それが会話の端々から実感できるのがイイ。
廃墟となった、もうひとつの未来の地球。
悟空たちが降り立って、ゴクウブラックと対峙する。
「お前と同じ顔の奴を倒せるなんてワクワクするぜ」とベジータが先陣を切った。
双方スーパーサイヤ人になって、連撃、空中戦、気功波の応酬。優勢なのはベジータ。
だけど劣勢のゴクウブラックは、まだ何かを隠してる様子で……。
鳥山明氏の文章をもとにとよたろう氏が描く、二人三脚で描かれた新たなDBワールド。
バトルシーンも鳥山明版の作画そのままなので熱くたぎる。
『ドラゴンボール』を卒業したという大人にこそ読んでほしい、新たな名作となっている。
<文・かーずSP>
個人ニュースサイト「かーずSP」管理人。
青春時代が暗黒だったので、ラブコメ作品を摂取して人生の記憶を書きかえてます。