日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『ふたりモノローグ』
『ふたりモノローグ』 第2巻
ツナミノユウ 講談社 ¥540+税
(2017年10月27日発売)
ネクラ少女・麻積村(おみむら)ひなたと、クールギャル・御厨(みくりや)みかげは、数年ぶりに出会ったかつての親友。些細な理由から疎遠になっていた2人は、失われた時間を取り戻すように、再び交流を深めていくが、ひなたを眺めるみかげの視線はどこか怪しく……?
暴走するみかげが見せるハイテンションな心理描写、顔芸表現による強烈なギャグが特徴のツナミノユウの百合コメディマンガ『ふたりモノローグ』。
福原遥と柳美稀によるダブル主演での実写ドラマ化(AbemaTV配信)も好評を博したことも記憶に新しく、今もっとも勢いがある1作といってもいいだろう。
最新第2巻では学友の佐呂間由依(さろま・ゆい)や蓮茂台洸(はすもだい・あきら)などのサブキャラクターも本格的に絡みだし、さらに複雑な関係性になっていくところがみどころだ。
なかでも由依はみかげとは別の方向での狂気を発露する濃厚なキャラクターとして暴れまわり、主役の2人を食うほどの存在感を見せてくれる。
ほかでは味わえない百合心理戦コメディのさらなる深化に期待大だ。
<文・一ノ瀬謹和>
涼しい部屋での読書を何よりも好む、もやし系ライター。マンガ以外では特撮ヒーロー関連の書籍で執筆することも。好きな怪獣戦艦はキングジョーグ。