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『このマンガがすごい!comics 猫と竜』 第1巻 佐々木泉(画) アマラ(作) 大熊まい(キャラクター原案) 【日刊マンガガイド】

2018/01/20


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『このマンガがすごい!comics 猫と竜』


『このマンガがすごい!comics 猫と竜』
佐々木泉(画) アマラ(作) 大熊まい(キャラクター原案)
宝島社 ¥690+税(2018年1月20日発売)


猫は人の身近にいて、もっともつきあいの長い友人のひとつ。
いつまでも謎めいた存在で居続ける彼らが、もしもファンタジー世界にいたら?

本作は、そんなifから始まるお話だ。 いちおう、この世界では人の言葉を喋れたり魔法が使える生き物「ケットシー」という設定になっているが、本質的には「猫」だ。

とある事情で極度の人間嫌いとなった火吹き竜。 本来なら生まれ落ちることはなかった彼は1匹の母猫に育てられ、猫たちから「羽のおじちゃん」と呼ばれていた……。

いつしか猫たちの旅立ちを見送る側となった「羽のおじちゃん」。本作では、かわいらしい猫たちの姿も見どころだ。

ある猫は少女に魔法を教え、ある猫は街に留まり人間観察を趣味にする。
何ものにも縛られない自由さ、気まぐれさは紛れもなく猫だ。
竜を育てた母猫は、召喚された国でも人の魔法使いを育てていた――という風に、猫が様々な人や時代をつなぐ。

なんと「羽のおじちゃん」は猫の姿にも変身可能!(中央)
少年・竜・猫という異色の3人でいったいどこへ……?

1つひとつは短編だが、少しずつ大きな物語が紡がれていく楽しみがあるのだ。


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<文・多根清史>
『オトナアニメ』(洋泉社)スーパーバイザー/フリーライター。著書に『ガンダムがわかれば世界がわかる』(宝島社)『教養としてのゲーム史』(筑摩書房)、共著に『超クソゲー3』『超ファミコン』(ともに太田出版)など。

単行本情報

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