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11月22日は大工さんの日 『大作と工作』を読もう! 【きょうのマンガ】

2014/11/22


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『大作と工作』第1巻
桑沢アツオ 小学館 \485+税


11月22日は「大工さんの日」。1999年に日本建築大工技能士会が制定した記念日である。制定の理由は4つ。
①11月は「技能尊重月間」であること。
②「十一」を組み合わせると「士(さむらい)」となり、技能士にふさわしいこと。
③22日は大工の神様とされる聖徳太子の命日であること(622年2月22日)。
④「11」は2本の柱を表す。さらに「二十二」の2つの「二」は土台と梁(あるいは桁)、「十」は間柱と貫(ぬき。壁や床下の補強などに使われる材料)を表して、軸組の構造体を示すことに関連づけている。

本作は、かなり珍しいと思われる大工技能バトルマンガ。同じ日に同じ村に生まれ、しかもともに大工を親に持つ、ライバルであることを運命づけられた2人の少年、大作と工作の物語だ。
大作はひらめきと豪快さ、豊かな発想力が持ち味。一方の工作は地道な努力を重ねる秀才肌で、緻密な技巧派だ。
まだ中学生である2人の戦いの大舞台は、技能グランプリジュニア大会。大工としての技術や設計の腕をはかる華やかなものに加え、素材選びや展開図を作る問題なども登場して、じつに興味深く読ませる。

なんといっても圧巻は、最終課題の犬小屋作り。
工作が作り始めたのはなんと松本城を模した犬小屋!? 「あれ以上の作品は作れない」と意気消沈する出場者を尻目に、大作が考え出した一手とは。そして、最終審査の行方は会場にまぎれこんだノラ犬が握る!!?

「そんなアホな!」と「へぇ、なるほど」が絶妙に混じりあって、テンションを落とさない、隠れた名作である。



<文・粟生こずえ>
雑食系編集者&ライター。高円寺「円盤」にて読書推進トークイベント「四度の飯と本が好き」不定期開催中。
「ド少女文庫」

単行本情報

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