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『銀盤騎士』第5巻 小川彌生 【日刊マンガガイド】

2015/02/26


GinbanKishi_s05

『銀盤騎士』第5巻
小川彌生 講談社 \429+税
(2015年2月13日発売)


男子フィギュアスケート界の若きエース・雉子波 心(きじなみこころ)。そんな彼には裏の顔があった。
幼なじみの猪狩千登勢(いがりちとせ)(健康雑誌「SASSO」の編集者)に、大好きなアニメ『魔法の姫君 レディ・ララ』の呪文をかけてもらわないと4回転を飛ぶことができない、ガチヲタのヘタレキャラなのだ。

この5巻では、隠密ながら恋人同士となった心と千登勢が、ついにホニャララか!という朝チュン展開で幕を開ける。
とはいえ、超のつく奥手コンビだけにスンナリいくはずもなく……。
やがて、なかなか次のステップに進めないことが2人に微妙なズレを生み、誤解が生まれ、心のスランプにつながってしまう。

「わしはただの呪文係だっぺか?」と、いわき弁で思い悩む千登勢。恋に悩む乙女は、憂いを秘めてキレイになるもの。
何かと彼女に目をかけている「SASSO」のイケメン編集長・沢田巧一もクラクラときている様子。

いっぽうの心は、千登勢の呪文ナシでも戦えることを証明しようとあがいてはみたものの、泥沼にはまりこむ。
そんな彼もまた、女たらしのドンファンを演じることで、いつの間にか色気を増していた!?

さて。2人がごちゃごちゃやっている間にも、ソチ五輪へむけての熾烈なバトルが氷上で展開されており、国内外のライバルたちも、各々のプレッシャーを背負いながら重要な試合に挑んでいく。

あらゆる面でハラハラしっぱなしのお得な一冊です!



<文・奈良崎コロスケ>
68年生まれ。マンガ、映画、バクチの3本立てで糊口をしのぐライター。中野ブロードウェイの真横に在住する中央線サブカル糞中年。4月4日公開・松尾スズキ監督『ジヌよさらば~かむろば村へ~』の劇場用プログラムに参加します。
「ドキュメント毎日くん」

単行本情報

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