『七つ屋志のぶの宝石匣』第1巻
二ノ宮知子 講談社 \429+税
(2014年11月13日発売)
代表作『のだめカンタービレ』でクラシック音楽、近作『87CLOCKERS』ではPCのオーバークロックと、マニアックな世界を珠玉のエンターテーメントとして作品化してきた著者。
待望の新刊のテーマは、「宝石×質屋」だった!
舞台となるのは、東京下町の老舗の質屋。
主役の2人は、宝石のオーラが見える能力を持つ質屋の娘・志のぶと、名家の末裔でイケメン宝石外商の顕。外見・性格とも『のだめカンタービレ』を彷彿とさせる組み合わせとなっている。
物語は、顕が幼い頃、祖母に質へ入れられるところから始まる。志のぶの祖父の付けた条件は、3年迎えに来なかった場合「孫娘と婚約させる」こと。
というわけで現在、志のぶと顕は婚約者同士。顕は流れちゃった「質流れ品」なのだ。
質屋や宝石に集まる人々の人間味あふれるエピソードを展開しつつ、秘密の多い顕の行動、不思議な力を持つ顕の知人の登場など、波乱の展開を予感させる1巻。これから、どうなるか。
<文・かとうちあき>
人生をより低迷させる旅コミ誌『野宿野郎』の編集長(仮)。野宿が好きです。だらだらしながらマンガを読むのも好きです。