『猫とふたりの鎌倉手帖』第1巻
吉川景都 新潮社 \600+税
(2015年5月15日発売)
マイペースな新婚さん(人間2人)と猫5匹の、鎌倉を舞台にしたほんわかコメディ。
『片桐くん家に猫がいる』の片桐亮さんと、同じ会社の先輩の加藤美穂子さんが結婚し、鎌倉に居を構えることになったので、猫ともどもお引っ越ししてきたところから、このお話は始まる。
まずね、猫の名前がハツ、ぎあら、ミノ、ユッケ、サンチュという、そのネーミングセンスからして片桐くんのマイペースさが伝わってくるかと……。
作者の吉川景都さんが猫飼いさんなので、随所に猫への愛あふれるあるあるネタが! 猫ルール「立ったならゴハーン」とかね、もう、あるあるすぎて!! 膝を打ちますよ。
とにかくひとり(と猫たち)でマイペースだった亮さんも、美穂子さんとつきあっているときとは違う一面を見つけつつ、まったりゆっくり夫婦になっていく様子がとても素敵。
それにしても、猫の動きやダラァ~ってしてるときのフォルムが本当に「そうそう、こういう格好するする」っていうのもいちいちおみごと。
猫好きさんはマストバイ!
<文・小山まゆ子>
主にマンガの編集をしたりマンガのレビューを書いたりのフリーランスの編集・ライター。絶賛発売中!! の『このマンガがすごい!2015』、『大人の少女マンガ手帖』に参加させていただきました。あと『宝島AGES』2号にもチョロっと参加させていただいております。