『美しい野菜』第2巻
松本ミーコハウス 祥伝社 \650+税
（2015年4月25日発売）

『恋のまんなか』、『テレビくんの気持ち』などで知られ、先日デビュー10週年をむかえた松本ミーコハウスによる、濃厚なBL作品。ドラマCD第2弾の発売も決定している。

小説家としての顔もありつつ、鬱屈した日々を送る太郎と、一見したところはつらつとした好青年の治樹。
治樹が働く八百屋の軒先と、銭湯の男湯で、ひょんなきっかけで知り合った2人だったが、一度深みにはまった関係は加速度的に発展していく。

今回の第2巻で、とうとう2人はラブラブになり、めでたしめでたし、となるかと思いきや、かつて太郎の憧れだった「先輩」が登場し、暗雲が立ち込める。
治樹と知り合ったことで「一皮むけた」と自分の小説の成長を誇りに思っていた太郎だったが、再開した「先輩」からは昔のほうが鬱屈していてよかった、と辛辣なことを言われてしまう。
その真意とは何なのか。次巻が楽しみである。

＜文・永田希＞
書評家。サイト「Book News」運営。サイト「マンガHONZ」メンバー。書籍『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』『このマンガがすごい！2014』のアンケートにも回答しています。
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