『モンプチ 嫁はフランス人』
じゃんぽ~る西 祥伝社 ¥880+税
(2015年7月8日発売)
“日本だと公共の場でイチャつくカップルがいると生々しすぎて時に不快ですらあるのですが、フランスでは全員人前でイチャついているので別に気にならない”
この衝撃的な書き出しから始まるのは、フランス帰りでフランス人の奥様をもつ漫画家・じゃんぽ~る西のエッセイマンガ『モンプチ 嫁はフランス人』だ。
『パリ 愛してるぜ~』、『かかってこい、パリ』などのパリをめぐるエッセイで知られる著者が、その奥様で『フランス人ママ記者、東京で子育てする』の著者でもある西村・プペ・カリン氏との生活を綴る内容。
2人のご子息も登場し、この3人を中心にいろんなことが描かれる。
先ほど挙げたような日仏の比較もおもしろいが、異文化ゆえにか、本人たちのキャラクターのなせるわざか、とにかく奥様とご子息が楽しい。
漫画家なので夜が遅くなることがあったり、逆に早朝に起きなければならないことがあったり、毎日の就寝・起床のキスをしないことが数日くりかえしたところ、奥様が泣いて怒るなど、ほほえましいと思えばいいのか驚けばいいのかわからないエピソードがてんこ盛り。
さすがに重い、めんどい、と西は思ったらしい。
oh, 国際結婚タイヘン。
<文・永田希>
書評家。サイト「Book News」運営。サイト「マンガHONZ」メンバー。書籍『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』『このマンガがすごい!2014』のアンケートにも回答しています。
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