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11月14日は浦和レッドダイヤモンズが初優勝した日 『Jドリーム』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/11/14


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

11月14日は浦和レッドダイヤモンズが初優勝した日。本日読むべきマンガは……。


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『Jドリーム』第1巻
塀内夏子 講談社 ¥379+税


きょうは浦和レッドダイヤモンズが初めてACL(AFC・チャンピオンズ・リーグ)に優勝した日である。

2007年11月14日、埼玉スタジアム2002でイランのセパハンFCに2-0(初戦は1-1)で勝利した浦和レッズは、日本勢としては初めての優勝(前身のアジアクラブ選手権時代は除く)をなしとげた。

浦和レッズが登場するマンガは数多いが、Jリーグ黎明期を描いたのが塀内夏子『Jドリーム』だ。
物語は翌年にJリーグ開幕を控えた92年から開始する。

主人公の赤星鷹は16歳ながら卓越したテクニックを認められて浦和に入団し、序々にチーム内でポジションを確立。やがて日本代表としてアメリカW杯のアジア予選を戦うことになる。
新世代の台頭、ベテランの意地、代表としてのプライド、W杯へかける思い……。さまざまな思惑が交錯しながら、最終予選を戦っていく。

あの熱い日々、われわれはスタジアムでリパブリック讃歌を高らかに歌った。
「アメリカへ行こう、みんなで行こう」。
しかし、史実では「ドーハの悲劇」に終わった。『Jドリーム』を読むと、あのときの記憶がまざまざと蘇ってくる。

今年のACL、日本からはガンバ大阪、浦和レッズ、鹿島アントラーズ、柏レイソルの4クラブが出場したが、ガンバ大阪が準決勝で敗退したことにより、全クラブの敗退が決まった。
今年の決勝戦は、中国の広州恒大とUAEのアル・アハリで争われる(第1戦は0-0、第2戦は21日に広州)。
広州恒大は昨年のW杯でブラジル代表監督を務めたスコラーリ(フェリッポン)を招聘し、さらに現役ブラジル代表のパウリーニョを19億円で獲得するなど、いまACLでは中国マネーが猛威を振るっており、日本勢は苦戦が続いている。

また、日本代表に目を移しても、今年1月のアジア杯では19年ぶりにベスト8で敗退するなど、いまアジアでのサッカー勢力図は大きく変わろうとしている。
それは日本のレベル低下というよりも、アジア全体の質的向上が要因かもしれないが、W杯には「出て当たり前」と感じている若いサッカーファンには歯がゆい状況だろう。

いまこそ『Jドリーム』を読み、日本がアジアで勝ちきれなかった時代の空気を感じとってみてほしい。



<文・加山竜司>
『このマンガがすごい!』本誌や当サイトでのマンガ家インタビュー(オトコ編)を担当しています。
Twitter:@1976Kayama

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