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4月17日は「なすび記念日」 『茄子』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/04/17


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

4月17日はなすび記念日。本日読むべきマンガは……。


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『カレー大好き!』(黒田硫黄『茄子』所収)
久住昌之(作) 水沢悦子(画)/うえやまとち/小林ユミヲ/志村志保子/カラスヤサトシ/
黒田硫黄/山本あり/今井哲也/石ノ森章太郎/柳沢きみお/斉藤由美/柴谷けん
宝島社 ¥590+税


「よ(4)い(1)な(7)す」と読めるから、4月17日は「なすび記念日」。

……と、思わず「サラダ記念日」っぽく始めてみましたが、どうですか? すべりましたか? そうですか。

冬春なすの主産県6県で組織する「冬春なす主産県協議会」が上記のような理由と、毎年4月に徳川家康に茄子が献上されていたことにちなんで制定したもの。
家康が好んだのは地元駿河(現在の静岡県)・折戸産の「折戸ナス」。丸いフォルムと濃厚な味わいが特徴で「一富士、二鷹、三なすび」の語源ともいわれる逸品だ。
素揚げにもよし、ステーキにもよし、味噌炒めも田楽もとにかく最高なのだ。

そんなステキな植物の名をそのまま冠したのが黒田硫黄の『茄子』。
「月刊アフタヌーン」で連載された作品を収録したオムニバス短編集に所収の作品だが、そのなかの秀逸な一編「39人」を収録しているのが、今回紹介するこの『カレー大好き!』である。

晴耕雨読・自給自足の田舎暮らしをおくる男・高間(通称センセ)が茄子の苗を接いでいるところに、同じ村の高橋家が甥と姪を引き取るという噂が聴こえてくる。
父親の事業失敗が理由で村に暮らすこととなった女子高生・綾は自分で金をかせぐ道を模索していたが、ひょんなことから映画撮影中のロケ隊のために急きょ22人分の夕食を提供することになった。

そこで出てくるのがキャンプの定番、日本人ならだいたいだれでもよろこぶ大人数向けの食事、すなわちカレー!

高間や綾、村の人々はもちろん撮影隊スタッフの面々に至るまで緻密に描かれたキャラクターがおおぜい立ち働く様子は、まるで映画のようなエネルギーに満ちあふれている。
おだやかな村の日常に降ってわいた“お祭り騒ぎ”を前・後編でしっかり読めるのもうれしいし、なによりもカレーが食べてくなってしまう。まさに編集部の思うツボ。
あー腹立たしい、あー腹が減る!

さて、ここまで来て頭のよい「このマンガがすごい!WEB」読者諸兄ならきっとお気づきのことだろう。
……そう『茄子』に収録の作品なのに、出てくる作品ことごとく、茄子まったく関係ナス。
なんちゃって♪ 現場からは以上です!



<文・富士見大>
編集・ライター。特撮のあれこれやマンガのあれこれに携わる、動物メカ愛好家。『別冊宝島2394 仮面ライダー』や、間もなく発売の『別冊宝島 「仮面ライダー」伝説の10人ライダー総特集』にも参加しています。

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