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今年の冬はやや暖冬!? とはいえ1月に入って東京都内はおろか九州地方にも積雪が見られるなど、冬の寒さはまだまだ厳しいようです。
そんな寒さを吹き飛ばしてくれるのは……ずばり「カレー」！ ……え？ 冬にカレーってピンとこない、ですって!?
いやだなあ、「カレー」は基本的に辛い料理。「辛い」を英語で言えば「HOT」……そう、カレーはホットな（熱い）食べ物なんですよ。
……って、いいんですよ、そんな細かいことは!!
日本人の国民食「カレー」を扱ったマンガを「このマンガがすごい！」編集部が勝手に大特集！
誰もが納得するはずのカレーに関するうんちくや“あるある”をはじめ、今すぐまねしたくなるレシピのカレーや異色のカレーマンガまで、読めば絶対にお腹がすく、そしてカレーが食べたくなるラインナップをお楽しみください！
待望の3巻目も大好評の!! ゼッタイうまい「3日目のカレー」 『花のズボラ飯』
『花のズボラ飯』 久住昌之（作） 水沢悦子（画）
「このマンガがすごい！2012」オンナ編の第1位作品として、ドラマ化など昨今の食マンガブームのさきがけと言っても過言ではない『花のズボラ飯』が、またもや全読者ナットクの激ウマメニューをご披露。
夫と離れて暮らす主人公・花が“ひとり暮らし”のなかで編み出した、簡単なのにうまい「ズボラ飯」を紹介するマンガ。
今回ピックアップしたのは……ひと口食べたらもうヤミツキ！ 3日目のカレーは食が進みすぎちゃってごはんも“大森貝塚”!!
スイミングでダイエットにいそしむ花ちゃんを誘惑するのは、マッチョでもイケメンでもなく「カレー」！ 作りおきのカレーが、何度も煮こまれることによって味がなじみ、どれほどうまくなるのかは説明するまでもないでしょう。
ただ花の場合、前もって3日もたせるために多めに作るわけではなく、あれもこれもと食材を入れたあげくの結果。ただどのような過程から生まれたものであろうと、花ちゃんが食べすぎてしまうくらい3日目のカレーはうまいのである。
「高キビ」っていったい何？ 今すぐ試したい絶品カレー 『にがくてあまい』
『にがくてあまい』 小林ユミヲ
川口春奈＆林遣都の主演で今年、実写映画の公開が決まっているこのマンガも、2人の仲をぐっと近づける最初の料理として、カレーが登場してます。
大手広告代理店で働く主人公・江田マキは美人だが男に恵まれないガサツ女子。ある日彼女は、男子校で美術教師をしているイケメン・片山渚と出会い、ひょんなことから同居生活をすることに……。
「美学のないヤツは食うな カレーに失礼だ」という渚の言葉に全人類が“イエス”!!
料理上手の渚は同性愛者でしかも菜食主義者、対するマキはジャンクフードとインスタントが主食のズボラで、野菜を憎むほど嫌っている。じつは、マキの野菜嫌いにもそれなりの理由があって……というキャラクター造型の妙がまずは目を引く。
カレーに肉は欠かせない、という人も多いとは思いますが、ベジタリアンである渚が雑食（どっちかというと肉食？）系のマキのために作った「菜々もちもちキーマカレー」は、肉食う我々でもちょっと興味が出てくる料理。エピソードの最後にはレシピも記載されているので、機会があればチャレンジしてもいいかも？
2人の女子高生の辛いけどちょっぴり甘い？“共同作業” 「カレーLOVE!!!」
「カレーLOVE!!!」 今井哲也（『コミティア30thクロニクル 第2集』所収）
オリジナルコミック同人誌即売会「コミティア」30周年を記念して刊行された作品集の第2集に収録されている、『アリスと蔵六』で活躍中の今井哲也による幻の短編にもカレーが登場。
両親がおらずひとりでオンボロアパートに暮らす女子高生・みこのもとに、クラスメイトの幼なじみ・さなが訪れる。親友の訪問にはりきるみこは、前日からカレーをしこもうとするが、そこにさながやって来て……。
おうちで作るカレーの適当さ。だけど、その適当なところが大きなポイントだったりするのだ。
なんてことのないいわゆる“家カレー”なんだけど、そのプロセスで描かれる“友だち以上、百合未満”的な少女たちの心の交流には、ほっこり！
あの人気マンガの作者の、同人誌ならではの自由な感性がうかがえる傑作です。
……よろしい、それならば徹底討論だッ!? 「これからのカレーの話をしよう」
「これからのカレーの話をしよう」 柴田けん（書影は『今夜は昨日の星が降る』）
いろんなカレーを堪能した後でも、「……やっぱりうちのカレーが一番だよ！」なんて思っちゃう人も多いんじゃないでしょうか？
本作の最後の一編は「このマンガがすごい！WEB」でも『小さいおじさんと、不機嫌な花子さん』と『今夜は昨日の星が降る』の第1話を配信中の柴田けんが描く「俺カレー」に関するディベートコメディ。
エレベーターの事故によって内部に閉じこめられた4人の男女。救助を待つあいだにひとりの女子高生がちょっとした話題提供のつもりで発した言葉が、まさかの大論争に発展する！こうなったらもう後にはひけない。絶対に負けられない戦いが閉鎖空間で勃発する……。
きっかけが「お母さんのカレーを全否定された（気がした）から」というささいな……いや、そんなことは断じてない！ その人のアイデンティティすらゆるがしかねない大問題を、誰がどうやって解決に導くのか？
驚愕のエンディング、誰も予想しえなかった結末は必読です!!
2月17日に「このマンガがすごい！WEB」にて試し読みマンガを公開予定！
そして、そして…
『このマンガがすごい！comics カレー大好き！』
久住昌之（作） 水沢悦子（画）／うえやまとち／小林ユミヲ／志村志保子／カラスヤサトシ／
黒田硫黄／山本あり／今井哲也／石ノ森章太郎／柳沢きみお／斉藤由美／柴谷けん 宝島社 ￥590+税
（2016年1月22日発売）
ここまでご紹介したカレーマンガは、カレーの日(1月22日)に発売され、発売日数日で大重版出来の話題のカレーアンソロジー『このマンガがすごい！comics カレー大好き！』にすべて収録されているんです！
……はい、これ、すべて宣伝でございました～！
上でご紹介した以外にも
うえやまとち『クッキングパパ』
カラスヤサトシ『カラスヤサトシの日本びっくりカレー』
志村志保『女の子の食卓』
黒田硫黄『茄子』
山本あり『おかえり、こどもごはん～大人の味でもう一杯～』
石ノ森章太郎『秘密戦隊ゴレンジャー』
柳沢きみお『大市民』
……と、様々なジャンルから厳選された全12組・合計13エピソード、今すぐカレーが食べたくなっちゃうマンガです
『カレー大好き！』を読んだ後は、絶対カレーが食べたくなるはず!!
