365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
5月14日世界初のアメフト試合が行われた日。本日読むべきマンガは……。
『アイシールド21』第1巻
稲垣理一郎(作) 村田雄介(画) 集英社 ¥390+税
アメリカで一番人気のスポーツ、アメリカンフットボール。
いまや野球に取ってかわり、アメリカの“国技”とまでいわれる。
そして1874年の今日5月14日は、ハーバード大学で世界初のアメリカンフットボールの試合が行われた日だ。
アメリカに初めてイギリスのフットボールが紹介されたのは、1867年。プリンストン大学が、いわゆるサッカールールのゲームで始めたとされる。
それはやがて1チーム25人で、キックかヘディングによるゴール数を競い、6点先取で勝ちというスタイルになっていったのだが、これに対抗し、ラグビールールの試合を行ったのがハーバード大学だったのだ。
このラグビータイプのフットボールが流行し、その後10年ほどでアメリカンフットボール特有のゲーム形式が整ったといわれている。
そして19世紀後半以降、アメフトは大学スポーツとして定着、現在のような国民的人気を博すに到った。
さて、そんな今日という日に紹介したいのが、原作・稲垣理一郎、漫画・村田雄介による『アイシールド21』だ。
2002~2009年まで「週刊少年ジャンプ」で長期連載された本作は、アメフトマンガというだけでも珍しいのだが、そのうえ大ヒットを記録。
2005年~2008年までテレビ東京系列でアニメ放映もされ、今なお人気のある作品だ。
私立泥門(でいもん)高等学校に通う気弱な高校生・小早川瀬那は、アメフト部「泥門デビルバッツ」に主務として入部した。
その帰り道、絡まれた不良たちから逃げるために駅まで爆走、駆けこみ乗車をしたのだが、翌日、それを目撃していた主将・蛭魔妖一に強制的に選手にされてしまう。
そしてその俊足だけを武器に、選手登録名「アイシールド21」として春大会を戦うことになる……。
勝って負けて再選を果たす瀬那と登場人物たちの、挑戦や苦悩、哲学、そしてアメフト愛がつまった青春ストーリーは、大人から子どもまで興奮を与えてくれる。
<文・藤咲茂(東京03製作)>
美酒佳肴、マンガ、ガンダム、日本国と陸海空自衛隊をこよなく愛し、なんとなくそれらをメシのタネにふらふらと生きる編集ライター。