日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『ワンパンマン』
『ワンパンマン』第10巻
ONE(作) 村田雄介(画) 集英社 ¥400+税
(2015年12月4日発売)
2015年の秋アニメ作品として登場したアニメ版が大ヒット中の『ワンパンマン』。
その放送が終盤をむかえるなか、コミックスでは第10巻が登場!
ヒーローのなかでも最強クラス「S級」のひとり、バングの元弟子、最強怪人を目指す「ガロウ」がヒーロー狩りを開始した前巻。
今巻では、より自信を深めたガロウが狙うはS級、A級といった高ランカーのみならず、ヒーロー協会の役員にまで及ぶ。そこで、急きょS級たちは、役員の護衛任務が命じられることに。
一方、主人公・サイタマは、ガロウが示した「武術」の威力に興味が湧き、技というものを知るために武道大会へ潜入参加を試みるのだが……。
10巻では本編のほか、コミックスの3分の1あまりを番外編で構成しているが、これがまたおもしろい。
すでにS級ヒーローもほぼ登場し、物語に深みが出てきた頃あいだ。番外編が、各キャラクターの掘りさげにもつながっており、よりストーリーに没頭しやすくなっているのだ。
アニメ版では、宇宙人ボロス率いる暗黒盗賊団ダークマターのA市襲来までが描かれた。
アニメはいったん終わってしまい、続きが気になる人も多いはず。
そんなアニメでこの作品を知った人にも、その先が語られるコミックス版はオススメだ。
<文・沼田理(東京03製作)>
マンガにアニメ、ゲームやミリタリー系などサブカルネタを中心に、趣味と実益を兼ねた業務を行う編集ライター。