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『アシガール』第7巻 森本梢子 【日刊マンガガイド】

2016/05/27


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『アシガール』


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『アシガール』第7巻
森本梢子 集英社 ¥419+税
(2016年4月25日発売)


天才的な頭脳を持つ弟が発明したタイムマシンにより、うっかり戦国の世へ飛ばされた女子高生・速川唯(はやかわ・ゆい)が、地元に史跡が残る黒羽城の若君・羽木九八郎忠清(はぎ・くはちろう・ただきよ)様にひと目惚れ。
イケメン若君を守るため、陸上部で鍛えた自慢の脚を活かして足軽として大活躍する奇想天外なSFロマコメ時代劇の第7巻。

満月の夜に片道限定で使えるタイムマシンも、ついに燃料切れ。弟の話によると次に戦国時代へ行けるのは3年後……とのことだったが、若君に対する姉の想いに根負けする形で、あと1往復だけできることに。

てなわけで、唯は意気揚々と戦国時代に戻ったわけだが、若君は松丸家のお姫様・阿湖(あこ)との政略結婚が成立する寸前。
その阿湖が羽木の宿敵、高山家に襲われたところを唯が助けたことで、2人は仲よくなる(恋敵なので唯は少々不本意)。そして再び阿湖姫を急襲した高山家の追手から逃れるため、身代わりとなった唯が囚われの身となってしまった。

この第7巻では唯を高山家から救い出すため、若君が自ら助けに向かう。ここからが怒涛の展開、若君の唯に対する熱い気持ちがあふれ、2人は激ラブモードとなり、連載4年目にしてついに×××!! 

さらには第1巻から続く羽木家と高山家の抗争も最終局面に突入。命からがら高山家から脱出した唯と若君は山に逃げ込むも八方ふさがりに……。そんな状況を打破すべく、唯が大胆な行動に出る。

戦国時代の複雑な政局とアクションにハラドキする一方、能天気な唯と凛とした若君の、ほんわかした関係にキュンキュンする。巻を重ねても一向にテンションが落ちず、どんどん2人がいとおしくなっていく中毒性がすごい。

タイムマシンの起動スイッチを投げ捨て、現代への退路を断った唯は、本当に戦国の世に骨を埋めるのか? そして2人は晴れて結ばれるのか――? いったい、どんなクライマックスを迎えるのか目が離せない……けど、まだまだ終わってほしくない!



<文・奈良崎コロスケ>
中野ブロードウェイの真横に在住。マンガ、映画、バクチの3本立てライター。映画『殿、利息でござる!』の劇場用プログラムに参加しております。
観てね!

単行本情報

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