日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『キン肉マン』
『キン肉マン』 第55巻
ゆでたまご 集英社 ¥400+税
(2016年7月4日発売)
『キン肉マンII世』やあまたの読み切りを経て、単行本としては『キン肉マン』の正式なナンバリング作品となる「完璧・無量大数軍(ラージナンバーズ)編」。
第38巻からの連載となるので、すでにこの巻で18巻めとなる。それまでの最長シリーズが「キン肉星王位争奪編」の13巻ぶんだったので、かなりの大長編となっている。
それもだいぶ佳境に近づいた感じ。完璧・無量大数軍はネメシスとストロング・ザ・武道の2名を残すのみで、完璧超人始祖(オリジン)もサイコマンを残すのみとなった。
で、今回のバトルはそのサイコマンと、元完璧超人始祖である完璧・弐式(セカンド)ことシルバーマン。
ついに完璧超人始祖同士のバトルが開始される。シルバーマンの兄であるゴールドマンは、すでに「黄金のマスク編」で、悪魔将軍として戦っているので、シルバーマンが完璧超人始祖として最後に登場したことになる。
ストーリー的には「天上兄弟ゲンカ」で、ゴールドマンと引き分けているので、実力的には悪魔将軍と同等と見るべきで、その戦いっぷりに期待したいところだ。
始祖同士の戦いということで、これまでに登場した技の根源を示す場面が多く、古くからの『キン肉マン』ファンとしてはうれしいところ。
キン肉マンがウォーズマン戦で使用した、肉のカーテンのもととなったパーフェクトディフェンダーをシルバーマンが使用すれば、完璧超人の得意技であるマグネットパワーを繰り出すサイコマン。
どちらもオリジナルってところがしびれる。
残念ながら、この巻では決着がつかないので、次の巻へのお楽しみって感じですが、その第56巻は来月発売なので、そのお楽しみももうすぐだ。
<文・岡安学>デジタルモノなどのガジェット系を中心に雑誌やWebで活動するフリーライター。元ゲーム誌編集者で、ゲームやアニメ、マンガなどのメディアも守備範囲。ソフトとハードのどちらもこなす。現在、生活総合情報サイト「オールアバウト」にてデジカメのガイドも務める。