日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『トモちゃんは女の子!』
『トモちゃんは女の子!』 第3巻
柳田史太 講談社 ¥640+税
(2016年7月8日発売)
毎日4コママンガを連載更新するtwitterアカウント「ツイ4」で連載している4コママンガ。
ツイ4のサイトでは、連載しているマンガがすべて最初から最新話まで読める大盤振る舞いっぷり。
それでも、やはり単行本で読みたい作品はあるので、ちゃんと紙の単行本で発行してくれるのはありがたい。コミックスのみに収録しているオマケマンガも入っており、ファンであれば単行本は必須だ。
トモちゃん(相沢智)は見た目も性格もまるで男の子。でも、幼なじみで男友だちのように、いつも一緒にいる久保田淳一郎に恋をしている女子高生だ。
高校入学と同時に一念発起し、告白するも、まったく相手にされず、より親友度を高めてしまう結果に。
そんな状況を打破したいものの、性格は男子そのものなので、女の子としての接し方もわからない。
親友で才色兼備のみすず(群堂みすず)や人形のような顔立ちとグラマラスボディを持つキャロルによって、少しずつではあるが、淳一郎にトモちゃんが女の子であることを認識させつつある。
まあ、彼女たちは、トモちゃんにうまくいってほしいというよりは、この状況を楽しんでいるとしか思えないのだが。
王道のラブコメ要素がたっぷり入った内容は読みやすく、安心感すらある。それにサドッ気満載のみすずと、天然のふりして計算高いキャロルのキャラクターも魅力。
第3巻の見どころは、そんなみすずとキャロルのお母さんの登場。そして、ひょんなことから、トモちゃんが淳一郎の家に泊まりにいくことになるところ。
まあ、1・2巻を読んでいる人には結果が見えているだろうが、その展開こそが『トモちゃんは女の子!』そのものなのだ。
<文・岡安学>デジタルモノなどのガジェット系を中心に雑誌やWebで活動するフリーライター。元ゲーム誌編集者で、ゲームやアニメ、マンガなどのメディアも守備範囲。ソフトとハードのどちらもこなす。現在、生活総合情報サイト「オールアバウト」にてデジカメのガイドも務める。