日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『マウリと竜』
『マウリと竜』 第2巻
元ハルヒラ リブレ ¥657+税
(2016年9月10日発売)
『このBLがやばい!2014』で第2位に輝き注目を浴びた第1巻から、はや3年。
神様×人間のほのぼのBLファンタジー、待望の第2巻が発売!
本作を強いてカテゴライズするなら「ボーイズラブ」だろう。
……がしかし、そもそも相手は「神様」だ。
本作で「男同士の恋愛」というものがフューチャーされている感じは、あまりしない。
そう、読者はただただ、美しくかっこいい神様と、神様に愛される少年(もしくは青年)をのいちゃつきを拝めばよいのだ!
村を訪れた竜に生贄として差し出された少年・マウリ。
始めは美しい女性を望んでいた竜だが、村のためであれば生贄になることをいとわない、けなげなマウリがいとおしくなる。
神様は恋をすると、その恋をした相手の姿(人間)になることができ、なんと第1話で早くも結ばれた2人の間には、子ども(竜)までできる。これぞ“BL=ファンタジー”ですよ。
第2巻では、ますます仲よくいちゃつく2人が描かれる。
しかし、そんな幸せな日々を暮らすマウリたちに、招かざる客が……!
この招かざる客の登場によって、第2巻では、かわいいだけではなく「かっこいい」マウリの一面がかいま見える。そしてそんなマウリにタジタジな竜が、これまたかわいいのである。
もちろん、「マウリと竜」以外のカップルのお話もほっこりするエピソードばかり。
ああ、この春の陽気のようなあたたかい物語の続きが読めるのは、いつだろうか。
<文・穂高茉莉>
楽器店店員。『このマンガがすごい!2016』、「このマンガがすごい!WEB」のアンケートに参加中。
最近少女マンガのレビューのお仕事もちょこちょこと始めました。