日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい！WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー！

今回紹介するのは、『僕たちがやりました』

『僕たちがやりました』 第7巻
金城宗幸（作）　荒木光（画） 講談社 ￥580+税
（2016年12月6日発売）

死傷者を出すほどの爆破事件を起こしたにもかかわらず、罪を認めず、自己保身にひた走る3人の高校生たちとOB。金、オンナ、セックス……彼らの欲望は留まることを知らず、快楽だけを求める。
そんなすがすがしいまでのクズ4人組の姿を描いた本作の第7巻が、ついに発売された。

先日発表された『このマンガがすごい！2017』オトコ編で11位にランクインした本作。
物語はこの第7巻で激動を迎えることに。

トビオと事件被害者との間に訪れる悲惨な結末、いじめられっ子のマルの復讐の行方、チャラい伊佐美と彼女が下した決断、そしてパイセンと父親との確執……。
それぞれに修羅場を迎え、彼らの胸にはある決意が宿ることに。
それは、「自首」をするということ。

ついに、第7巻へきて、ようやくみずからの罪を認める強さを得たのだろう。
……と、残念ながら本巻はここまで。
自首を決意した彼らがどう動くのかは次回に持ち越しである。

毎度毎度気になる終わり方をする本作。
いよいよクライマックスが見えてきたところだが、おそらく二転三転する展開が待っているに違いない。クズ高校生たちの疾走劇。その行方を、しっかりその目に焼きつけてほしい。

＜文・五十嵐 大＞
83年生まれの、引きこもり系フリーライター。デスゲーム系やバトルもの、胸キュン必至の恋愛マンガやBLまで嗜む、マンガ好きです。マイブームは、マンガ飯の再現。