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『僕たちがやりました』 第6巻 金城宗幸(作) 荒木光(画) 【日刊マンガガイド】

2016/10/06


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『僕たちがやりました』


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『僕たちがやりました』 第6巻
金城宗幸(作) 荒木光(画) 講談社 ¥565+税
(2016年9月6日発売)


まるで懺悔のような文言をタイトルに据えた本作。
不良にも優等生にもなりきれない、「そこそこ」な男子高校生たちのくだらない青春を描いた作品……と思いきや、すぐにそれが間違いだったことに気づかされる。
何せ、原作は『神さまの言うとおり』を手がけた金城宗幸。平凡な青春モノになるわけがないのだ。

物語を動かすのは、4人のダメ男子たち。
熱くなれるものがないトビオ、いじめられっ子体質のマル、チャラい伊佐美、そして20歳になっても親の金で遊び続けているパイセン。
そんな彼らは第1巻で、なんと高校爆破事件を巻き起こしてしまう。
その被害範囲は想像以上で、多数の犠牲者が出るほど。
そこから彼らはおのおの罪の意識にさいなまれ、現実から逃げ出したり、さらなる罪を重ねたりと……ひと言でいい表すならば、「クズ」の極みだ。

最新巻となる第6巻では、4人がそれぞれに己の生き様と向きあう様が描かれる。
特筆すべきは、伊佐美とトビオだ。
伊佐美は罪の意識からEDになってしまい、それを解決するため爆破事件の遺族のもとを訪れ、心にもないお悔やみの言葉を述べる。もちろん遺族は泣き出し、伊佐美にお礼の気持ちを伝えるのだが、伊佐美には何も響かない。すべては自分のため、ED解消のためなのだから。

また、トビオはトビオで、これまたクズ。
車椅子を余儀なくされた事件被害者と和解し、仲よくなるものの、被害者が想いを寄せている女の子とつきあうことにしてしまうのだ。
そして、それを知った被害者は「もう希望がなくなった」と口にし、ある決断を下す。
第6巻のラストは、今後の展開が想像不可能なほど衝撃的。
読者はトビオとともに、ただただあっけにとられるだろう。

男子高校生の暴走系青春ストーリー。
彼らのクズっぷりを、ぜひ目にしてもらいたい。



<文・五十嵐 大>
83年生まれの、引きこもり系フリーライター。デスゲーム系やバトルもの、胸キュン必至の恋愛マンガやBLまで嗜む、マンガ好きです。マイブームは、マンガ飯の再現。

単行本情報

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