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2月18日は北海道で「さっぽろ雪まつり」が初めて開催された日 『銀魂』を読もう! 【きょうのマンガ】

2017/02/18


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

2月18日は北海道でさっぽろ雪まつりが初めて開催された日。本日読むべきマンガは……。


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『銀魂』 第12巻
空知英秋 集英社 ¥390+税


北海道・札幌市内の3カ所に会場を設けて行われる、氷と雪の祭典「さっぽろ雪まつり」。
巨大な雪像を展示するほか、氷製のすべり台やスケートリンクの設置など、北国ならではの遊び心あふれる観光行事として愛され続け、今年の今月上旬に催されたものでじつに第68回目を迎えている。

2010年には、かの「初音ミク」を開発したクリプトン・フューチャー・メディア株式会社が札幌にある企業という縁から、「さっぽろ雪まつり」のなかで初音ミクの真っ白い雪国バージョンの雪像をつくり、それが北海道道応援キャラ「雪ミク」の誕生につながったことは、ボーカロイドファン諸氏にはご存じのとおり。
雪ミクはその後も雪まつりに時期をあわせてイベントが開催されており、8周年目の今年までずっと両者のコラボが続いている。

そんなぐあいに息の長いこのフェスティバルが、初めて開催されたのが1950年のきょう、2月18日。
それにちなんで、今回はマンガのなかで描かれた雪まつりをお題としよう。

とりあげるのは、『銀魂』である。
幕末に外国の黒船ではなく異星人の宇宙船が押し寄せ、維新を経ぬまま超近代化させられてしまった架空の江戸を舞台に、ふだんはドタバタとバカ騒ぎしつつも侍の精神を胸に宿す男・坂田銀時が仲間とともに何でも屋稼業で活躍する……いわずと知れた「週刊少年ジャンプ」の大人気作だ。

その単行本の第12巻、第103話に「雪ではしゃぐのは子供だけ」というエピソードが収録されている。

江戸の歓楽街「かぶき町」が珍しく大雪に見舞われた冬。
銀さんが営む「万事屋」の大家さんは「どんな時も楽しむ余裕を忘れないのが江戸っ子の心意気ってもんだィ!!」とご町内に発破をかけ、「第1回 チキチキかぶき町雪祭り」なるイベントを開催する。
そこで巨大雪像をつくってグランプリを競うことになり、商いをしている人々は店のいい宣伝になるということでこぞって参加、銀さんたちも賞金目当てに気合いを入れて雪をいじっていく。

で、銀さんがつくったのは大きな雪玉をふたつ置いてそのまんなかにぶっとくて先端が傘張った棒をそそり立たせたオブジェ。
その名も「ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲」(という謎の大砲を模したもの)……いや、ぶっちゃけチ●コ型の物体である。
ここから怒涛の下ネタ連打がはじまり、ツッコミ担当の新八くんが「アニメ化飛ぶぅぅぅ!!」とあわてふためくことに。

そう、このエピソード、ジャンプに載ったのはテレビアニメ放送間近で、収録単行本はちょうど第1話の放送日(2006年4月4日)に発売されたのだ。
そんなタイミングでこんなネタをぶっこんでくるあたり、さすがというか……後にちゃんとこの回をまんま映像にしてみせたアニメ側のスタッフもたいがいですが。

さらに、現在「ジャンプ」で展開中の最終章では、このネオアームストロング(以下略)という兵器の存在がまさかのシリアス展開で活用されて読者の度肝を抜いたことも記憶に新しいところ。ほんとにさすがですな。

というわけで、さっぽろ雪まつりが初めて催された記念日に、『銀魂』のなかでも特に有名なネタが、雪祭りというシチュエーションで初めて登場した回を読んでみるというのはいかがでしょうか。



<文・宮本直毅>
ライター。アニメやマンガ、あと成人向けゲームについて寄稿する機会が多いです。著書にアダルトゲーム30年の歴史をまとめた『エロゲー文化研究概論』(総合科学出版)。『プリキュア』はSS、フレッシュ、ドキドキを愛好。
Twitter:@miyamo_7

単行本情報

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