第4位(108ポイント)
『波よ聞いてくれ』 沙村広明
『波よ聞いてくれ』
沙村広明 講談社
酒場で知り合ったラジオ局員に語った失恋トークを電波に乗せられてしまったことで始まった主人公・鼓田ミナレのDJライフ。
破天荒なぶっちゃけトークが売りのミナレを中心に、本巻では個性あふれる周囲の人々の人生さえもが激しく動き出す。
疾走感バツグンの第1巻がすでに7月のランキング入りもしている作品が、再びのランクイン。そのスピード感はまったく衰えていません!
オススメボイス!
■構成作家・久連子がラジオについて高校で語るシーンがかっこいい。ラジオって素敵と思った(紙屋高雪/ブログ「紙屋研究所」管理人)
■3巻で一気にシリアス方向へアクセルを踏みこむのかと思いきや、まさかの急ブレーキ。先の見えないジェットコースターのような急加速・急減速を楽しめるマンガは最近珍しい(いのけん/麻雀マンガブログ管理人)
■さらにカオス度を増してパワーアップ! この「くだらなおもろさ」は、まさに「マンガ版・深夜ラジオ」(井口啓子/文化系ライター)
■無軌道・無責任・無駄話の“3無”がそろった破天荒なマンガ。3巻はヒロインのミナレさんがちょっと挫折しそうになったような。まだまだ続きます(マキタマキナ/(成年)漫画愛好家)
■颯爽たる展開、人物、ネーム。こんなラジオ局の仕事がしてみたい。ぼくでは勤まらないだろうけどね(辻真先/アニメ脚本家・ミステリ作家)
第5位(94ポイント)
『めしにしましょう』 小林銅蟲
『めしにしましょう』
小林銅蟲 講談社
同じ掲載誌で連載中のサイコサスペンス作品『累』の著者・松浦だるまのチーフアシスタントがおくる、限りなくノンフィクションに近いフィクションマンガ。
グルメマンガでありながら漫画家&業界あるある(?)の嵐に連載開始から「マジか!」の声が! ちょっと“やりすぎた”料理の数々をご堪能あれ。
オススメボイス!
■食マンガでもあり、漫画家マンガでもあり。普通の調理法から外れたところから繰り出される「めし」は、どれもおいしそうなのだが、しかし異次元。ニャオス(soorce/オヤジ漫画系ブロガー)
■小林銅蟲先生の商業初連載。ご本人のめしブログのコミカライズ版としても、銅蟲節の入門編としても、松浦だるま『累』のメイキングとしても楽しめる(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
■浴槽でお肉を煮たり、スマホよりぶ厚い断面のカツ丼をつくったり……規格外の勢いで描く料理マンガ。もっとも、なぜか漫画家の職場で、アシスタントがつくります。寿司屋が巨大数について延々語るマンガも描く作者(単行本化、待ってます)、舞台設定はそれほど大事ではないのかもしれませんが。漫画家・广先生の仕事場が、まんま松浦だるま先生の職場と聞いて、自分のなかで松浦先生のイメージが广先生になってしまっています(山本浩平/まんだらけうめだ店コミックスタッフ)
■ピーキーな料理の数々が、じつにうまそう。そして情け容赦なくハイカロリーそう。こいつが過酷な漫画家生活を支えているのだなという、奇妙な実感をもって迫ってくる(raven/ディレッタント)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
第6位(64ポイント)
『悪魔のメムメムちゃん』 四谷啓太郎
『悪魔のメムメムちゃん』
四谷啓太郎 集英社
男を誘惑して魂を奪うために高校生・ひょう太のもとに現れた悪魔・メムメムは、その恐ろしい目的に反して幼児体型や押しの弱さもあって、その作戦はまったくうまくいかない。
ポンコツすぎるけどかわいらしくてなんだかほっとけないメムメムちゃんに人気集中です!
オススメボイス!
■「少年ジャンプ+」で連載中のギャグマンガが初単行本化。淫魔なのにエッチなことが苦手なメムメムちゃんが人間の少年に連日ちょっかいをかける様子を、コントめいたテンポのよさで描く。気弱でドジでネガティブで、しかしちょくちょく図々しくてふてぶてしいメムメムちゃんの性格造形は、じわじわクセになるおもしろさ(宮本直毅/ライター)
■こんな駄目サキュバスは見たことないけど、大家さん家族がエロくて失神しそうになるのは同意したい(ふな/「いつかたどり着く」管理人)
■単純に登場人物や絵柄のかわいらしさだけではなく、「じぽかく」というパワーワードをぶっこんできたりするツッコミの言語センスも光る(いのけん/麻雀マンガブログ管理人)
■へっぽこでポンコツでおマヌケな悪魔のメムメムちゃんのダメさがとてもかわいいです! しかし……このへっぽこさで今までよく生きてられたなぁ……w(フラン/ブログ「フラン☆Skin」管理人)
■弱くてビビリなのに、なぜか図々しい悪魔メムメムちゃんが楽観的に命を狙ってくる、という字面だけでは何を言っているかわからないマンガ。メムメムちゃんのキャラが、かわいくておもしろい!(麻野昌三/わんだ~らんどなんば店店長)