話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!
今回紹介するのは『Black Flower 関東連合のいびつな絆』
『このマンガがすごい!comics Black Flower 関東連合のいびつな絆』 第1巻
柴田大輔(作) 大島保(脚) 山根聖史(画) 宝島社 ¥590+税
(2017年1月21日発売)
“灰皿テキーラ”で世間を騒然とさせた2010年の市川海老蔵・暴行事件をきっかけに、その名をお茶の間レベルまで轟かせた関東連合。
その2年後(2012年9月2日)には六本木のクラブで人間違いによる集団暴行を行い、被害者は死亡。15人中9名が傷害致死罪で起訴されるまでに至った(六本木クラブ襲撃事件)。
そのほかにも、様々な事件で名前が登場する関東連合とは、どんな集団なのか? 2013年に宝島社から刊行された『いびつな絆 関東連合の真実』にその答えはある。元幹部・工藤明男(柴田大輔)が関東連合の軌跡と実態に迫った渾身の手記だ。この『いびつな絆 関東連合の真実』をベースにしたオリジナルコミックが『Black Flower』である。
パチンコに負けて素寒貧となった若いサラリーマン・田中にかかってきた1本の電話。それは泣く子も黙る関東連合の最高幹部・見立田(みたてだ)からだった。
高級マンションの一室で見立田の武勇伝を強引に聞かされる田中。やがて見立田は元宮前愚連隊総長・工藤明男、元千歳卍黒帝会総長・石田大地といった関東連合主要メンバーの想い出を語り始める。