『アイドルマスターシンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場』第1巻
バンダイナムコゲームス KADOKAWA \920+税
（2015年1月24日発売）

現在放映中のアニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』。もとになっているのは同名のソーシャルゲームだ。
ゲーム内で配信されているマンガを収録したのが、この単行本。現時点で450話を超えているなかから、120話までが掲載されている。

ゲームのイベントや新規カードなどにあわせて『シンデレラガールズ劇場』は更新される。そのため、ゲームをやっていない人には「なんのことやら？」なマンガがどうしても多い。
この問題を解消するべく、1話ごとに公開日やどんなイベントにあわせて描かれたのか、細かい部分の解説を追加。だれが何で登場したのか、どうしてこのマンガになったのかの経緯がわかるようになっている。
ゲームをやっていないユーザーでも楽しめるし、プレイヤーならば今までのゲームイベントを順を追って思い出すことができる。

最大の特徴は、このマンガは5コママンガだということ。
1話完結のため、ストーリー形式にもできない。4コマのセオリーやテクニックは使えない。5コマでしか表現できないストーリーの余韻、キャラの増減、天丼ネタなどのテクニックを作者は駆使し、読みやすくまとめているので、マンガ表現に興味のある人にもオススメ。
サイゲームスから出ている『神撃のバハムート』のマンガ『4コマのバハムート』も、タイトルと違って5コママンガなので、比較してみるとおもしろい。

『シンデレラガールズ』は200人近いキャラがいるうえに、それぞれ個性が立っているという新規のハードルが高い作品。
アニメを見る前にキャラを知っておきたい、という人には、入門書としても最適だ。

＜文・たまごまご＞
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」