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『花むすび』第1巻 昴 【日刊マンガガイド】

2015/03/08


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『花むすび』第1巻
昴 徳間書店 \580+税
(2015年2月20日発売)


花の力を宿す不思議な少女と病弱な少年が紡ぐ、世にも優しいストーリー第1巻。

幼少時から身体が弱く、明るく元気なものすべてに嫌悪感を抱いていた主人公・谷原圭太。彼のクラスにある日、西村花音という転校生がやってくる。
明るい性格ですぐにクラスに溶け込む花音だが、ひょんなことからかなりの田舎者だと圭太にバレてしまう。
花音は、圭太に都会のことを教えてほしいと依頼する。そのかわりに彼女は、圭太の身体を治してくれるという。
だがその方法はかなり異質で、「宿生」(やどり)という、花の力を使うものだった……。

描かれるストーリーはとても繊細で、少年と少女が持つ心の揺れや痛みを、ロウソクの炎で照らしたようにほんわりと浮かび上がらせる。
また絵柄は、どこか切り絵を思わせるようなひなびた魅力も備えている。「東北の新鋭」とのことなので、心に訴えかけるような画風は、その土地柄もあるのかもしれない。

物語では花音以外にも「宿生」を持つ少女が3人登場し、それぞれの花に応じた異なる能力を発揮して圭太を驚かす。
花音も含めた4人は、彼女らの住む村にとって重要な役割を果たす少女たち。だから村としては花音に戻ってもらいたいし、3人の少女も彼女を連れ戻すため、都会へと出てきたのだ。
でも花音は、「宿生」の力など関係ない、普通の暮らしがしたい。それは病弱な圭太も同じだ。
圭太は花音に言う。「2人で“普通”を見つけよう」と。

1巻の終わりでは、圭太も花音も一段階成長し、とある決断をする。この先どうなるのか非常に気になるところ。 主人公もヒロインも優しすぎる心の持ち主だけに、幸せになってほしいですが、さて……?



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

  • 『花むすび』第1巻 Amazonで購入

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