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7月4日はルイス・キャロルが『不思議の国のアリス』の着想を得た日 『ARMS』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/07/04


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『小学館文庫 ARMS』第1巻
皆川亮二(画) 七月鏡一(原案協力) 小学館 \750+税


1862年の7月4日、英国はオックスフォード大学のクライスト・チャーチ・カレッジに勤務する数学講師チャールズ・ラトウィッジ・ドジソンは、学寮長ヘンリー・リデルの3人の娘たちとアイシス川(テムズ川)をゴッドストウへさかのぼるピクニックに出かけた。

その途上でドジソンは、次女アリスの求めに応じて彼女と同じ“アリス”という名の少女を主人公にした冒険物語を語って聞かせる。このお話を気に入ったアリスは、自分のためにこれを書き留めておいてくれるようせがんだ。
テンションMAXのドジソン先生は翌日から執筆開始。同年8月に続編を語り聞かせると翌々年には『地下の国のアリス』と題した手書き(!)の本を作ってアリスにプレゼントした。

当時ドジソンは30歳、アリスは10歳。
せちがらい現代ならば、たちまち“事案発生!”となるところだが、この物語の結末は異なる。
この『地下の国のアリス』は後に幻想児童文学の金字塔『不思議の国のアリス』となり、ドジソン――ペンネームをルイス・キャロルという――は、世界一有名なロリコン児童文学作家として名をはせることとなった。

『不思議の国のアリス』の独特な世界観をモチーフにしたマンガは、高河ゆん『ありす IN WONDERLAND』CLAMP『不思議の国の美幸ちゃん』などおもに少女マンガに多く見られるが、今回紹介するのは「週刊少年サンデー」に連載されたSFアクションマンガ『ARMS』だ。

平凡な高校生・高槻涼(たかつき・りょう)はある日、左腕を鋭利な剣に変形させる転校生・新宮隼人(しんぐう・はやと)に襲われたことをきっかけに、戦いの渦へと巻きこまれている。
戦いのなかで涼は、「力が欲しいか?」という内なる問いかけにこたえ、その右腕を硬質な皮膚に覆われた強靭な“兵器”に変貌させる。
隼人の左腕、涼の右腕にはそれぞれ「ARMS(アームズ)」というナノマシン生体兵器が移植されていた。隼人は「ナイト(騎士)」、涼は「ジャバウォック」と、ここに『アリス』モチーフが登場するのだ。

作中では、のちに仲間となる巴武士(ともえ・たけし)の「ホワイトラビット(白兎)」、久留間恵(くるま・けい)の「クイーン・オブ・ハート(ハートの女王)」という「オリジナルARMS」、そしてARMSをめぐり暗躍する謎の秘密結社「エグリゴリ」が作った「アドバンストARMS」にも「チェシャキャット(チェシャ猫)」や「マーチ・ヘア(三月兎)」など『アリス』にちなんだ名前がつけられている。
それらがなぜそのような名で呼ばれるようになったかも、作中で語られることになる。その由来を知りたい人は、今すぐ『ARMS』を読むんだ!



<文・富士見大>
編集・ライター。『THE NEXT GENERATION パトレイバー』劇場用パンフレット、『月刊ヒーローズ』(ヒーローズ)ほかに参加する。

単行本情報

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