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11月24日はオペラ記念日 『プライド』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/11/24


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

11月24日はオペラ記念日。本日読むべきマンガは……。


PRIDEbunko_s01

『集英社文庫 プライド』第1巻
一条ゆかり 集英社 ¥648+税


今日11月24日はオペラ記念日。
1894(明治27)年の今日、東京音楽学校(現在の東京藝術大学)でグノー作曲の『ファウスト』第1幕が上演された。
これは日本における明治以降初のオペラ上演であり、それを記念して制定されたとのこと。
今日はこの記念日にちなみ、オペラ歌手を目指す女性たちを描いた人気作品『プライド』をご紹介したい。

主人公・麻見史緒(あさみ・しお)は、今は亡き名オペラ歌手である木原さわこの娘であり、美貌と上品なメゾソプラノを武器に持つ音大生。
資産家の父のもと、優雅に暮らしていた史緒だが、突然父の会社が倒産。
父と離れ自活を始めるが、お嬢様生活しかしてこなかった史緒にはハプニングが続けざまにのしかかってくる。

オペラを歌って生きていきたい。しかし思うままにいかない毎日――。
そこへ史緒と同じようにオペラ歌手を目指し、彼女と何かと縁深い苦学生・緑川萌も登場。
豪邸は失ったものの、何かと恵まれた環境にある史緒に対し、金銭問題や人間関係のしがらみであがく萌。
史緒がうらやましい。蹴落として、這いあがりたい。
そして、壮絶な女の戦いが幕を開ける――。

オペラ歌手になりたい、歌を歌って生きていきたいと願う史緒と萌。
この2人がダブル主人公でクローズアップされ、ストーリーは進んでいく。
その展開たるや本当に凄絶で、史緒にも萌にもこれでもか、というほどに苦難が降りかかる。

また、一条ゆかりが描く女同士の争いは、ともかくすさまじい。
嫉妬や恨み、羨望、憎悪、あげくの果てには殺意に至るまで、どろどろした感情が渦を巻き、それを通じて様々なかたちでの「プライド」が描き出されていく。

エンターテインメントを描く時に、プロとアマチュアで一番違いが出るのは、主人公をいじめられるかどうか、らしい。
そういう意味でも、このマンガのエンターテインメント性の高さは右に出るものがないほどで、映画化されたのも納得の波瀾万丈物語だ。
しかしいじめられればいじめられるほど、2人のヒロインは成長し、新しい自分を見つけ出していく。
不要なプライドはそのつど捨てられ、本当に大事にしたいものだけを抱えて、彼女らはまた次の舞台へと歩いて行く――。不安と安堵、困難とそれを克服した時の充実感。読者に対するアメとムチのバランスが最高なのだ。

ということで、今日はベテラン漫画家の描く極上のエンターテイメントを楽しみつつ、歌姫たちのアリアを聴いてみるのはいかがだろうか。
まずは第1巻で史緒が歌う『トスカ』の『歌に生き恋に生き』、萌が歌う『ラ・ボエーム』の『私の名前はミミ』などは定番の有名曲。おすすめです。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

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