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【日刊マンガガイド】『さんすくみ』第8巻 絹田村子

2014/06/24


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『さんすくみ』第8巻
絹田村子 小学館 \463
(2014年6月10日発売)


マンガというメディアならではの、どこかゆるくてオフビート感のあるおもしろさ。神職の跡取りたちの日常を描いた『さんすくみ』(絹田村子)は、そんな魅力にあふれる作品だ。

主人公となるのは、神社の息子で新米神主の恭太郎、寺の息子でやはり新米僧侶の孝仁、教会の息子で神父を目指している神学生の工。恭太郎はヘタレ、孝仁は生真面目、工はマイペースと、そのキャラクターは三者三様。
同じ町の、どこか抜けている、そんな跡取りジュニア三人組が、事件に巻き込まれたり、騒動を巻き起こしたり。

最新8巻では、恭太郎は友人の婚約を危うくさせ、孝仁は極道の葬式を仕切ることになり、工は大学のゼミに新入生を呼び込むため、なぜかプロレスに挑戦!?
3人の行動も、その描写も、常に全力全開だ。

それぞれの神職の豆知識や裏側も楽しいが、それがたんなる「職業ネタ」のおもしろさにとどまっていないのもいい。
笑いと和みで、魂を解放させてくれるマンガだ!



<文・渡辺水央>
マンガ・映画・アニメライター。編集を務める映画誌『ぴあMovie Special 2014 Summer』が6月5日に発売に。DVD&Blu-ray『一週間フレンズ。』ブックレットも手掛けています。

単行本情報

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