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『秘密のレプタイルズ』 第1巻 鯨川リョウ 【日刊マンガガイド】

2016/10/13


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『秘密のレプタイルズ』


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『秘密のレプタイルズ』 第1巻
鯨川リョウ 小学館 ¥552+税
(2016年9月16日発売)


爬虫類盛りだくさん、豆知識満載、お姉さんは巨乳。
ペットショップで働く長良永(ながら・なが)は、爬虫類・両生類大好き女性。というかフェチ。
爬虫類がいないと呼吸とテンションが乱れるほど。ヘビを手に持つと絶頂するほど。
ストレスがたまっていたためペットを買おうと考えていたサラリーマン・海原入鹿(うなばら・いるか)は、彼女の猛烈な説得でヒョウモントカゲモドキを入手。すっかり心を奪われる。

爬虫類や両生類の飼い方はとてもていねいに描かれている。
しかし物語のキモは、長良が大の哺乳類・小動物嫌い、という点だ。
トカゲやヤモリは溺愛するが、イヌネコハムスターへのヘイトがものすごく高い。
お客さんの前でも、ベラベラと哺乳類をディスる。
マンガで描かれる会話としてもあまりにソリッドすぎて、読んでいて不安になるほどだ。

じつは彼女が哺乳類嫌いなのには、ちゃんと理由がある。
それは彼女の動物への愛情が深いからこそだ。
第1巻で長良の小動物問題は解決。
普段は爬虫類クレイジーとして幅をきかせる彼女が「デレる」様子が、ものすごくかわいい。
ペットマンガは、動物の表現もかわいいが、「かわいいと思っている人間」も見てほっこりするものだ。

なお、長良さんはかつてネットではやった「例のタートルネック(ググってね)」を前後逆に着る、という珍妙なファッションをしている。
この理由もちゃんと描かれているので、彼女の巨乳に注視しながら読んでほしい。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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