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『五百年目のマリオン』 第1巻 日笠優 【日刊マンガガイド】

2017/02/05


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『五百年目のマリオン』


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『五百年目のマリオン』 第1巻
日笠優 徳間書店 ¥580+税
(2017年1月20日発売)


刀鍛冶を目指す女性の成長を描いた『カナヤゴ』で連載デビューした日笠優による、新シリーズ『五百年目のマリオン』。1940年、ドイツに占領される2カ月前のパリで、華やかな舞台を目指してレッスンに励む少女の姿を描いた作品だ。

――パリ・モンマルトルで、子どもばかりの窃盗団のリーダーとしてどうにか生きてきた少女・マリオン。ある日、その歌声を偶然聞いた青年に声をかけられる。

「ジャンヌ・ダルクになって 僕達を救ってくれないか?」

青年はパリの老舗ミュージックホール・ドーリオンの音楽監督、アーロン・ローゼンベルグ。
次のショーの主役、ジャンヌ・ダルク役の歌手を急きょ探していた……。

一悶着の末に承諾したマリオン。野良猫のような孤児が、原石として磨かれ始め、光を徐々に放つ展開は王道そのもの。
だが、戦争突入寸前という時代背景だけに、単なるシンデレラストーリーで終わるはずがない。

じつは「ジャンヌ・ダルク」は愛国心を高めるプロパガンダとしての使命を帯びていた。
さらにミュージックホール・ドーリオンの関係者にはそれぞれの思惑があり……。

作中の1940年からおよそ500年前に処刑されたジャンヌ・ダルク。
その役を演じることで、ひとまず大人たちに利用されるかたちとなったマリオンは、ただのマリオネットになってしまうのか?
激動の時代、力強く生きる彼女の姿を見届けたい。



<文・卯月鮎>
書評家・ゲームコラムニスト。週刊誌や専門誌で書評、ゲーム紹介記事を手掛ける。現在は「S-Fマガジン」(早川書房)でファンタジー時評、「かつくら」でライトノベル時評を連載中。
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単行本情報

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