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【インタビュー】高野ひと深『私の少年』アラサー女子と小学生男子、2人だけの秘密がバレた時……!? 最新第3巻の展開には超ハラハラ!

2017/07/27


人気漫画家のみなさんに“あの”マンガの製作秘話や、デビュー秘話などをインタビューする「このマンガがすごい!WEB」の大人気コーナー。

今回お話をうかがったのは、高野ひと深先生!

2015年デビューながらも初連載作品『私の少年』が『このマンガがすごい!2017』でオトコ編第2位にランクインし、現在も連載の展開に注目を集めている、著者の高野ひと深先生!

7月に最新刊が発売されたこともあり、注目の高野先生に『私の少年』制作の裏話や高野先生のパーソナリティなことまで、たっぷりインタビューしちゃいました♪ 「愛ってなんだ……!?」「美しいってなんだ……!?」常に最高のものを求め描き続ける、高野先生自身のことについて、今回はさらに深く掘り下げてお話を聞いています! さらには気になる『私の少年』の今後の展開まで……!?

<インタビュー第1弾も要チェック!>
【インタビュー】高野ひと深『私の少年』アラサーOLと男子小学生の近すぎる“触れあい”……! 読者大興奮の“水着回”で「真修の●●」に悩む

著者:高野ひと深

2015年デビュー。既刊に『私の少年』(双葉社)、『「す」のつく言葉で言ってくれ』(リブレ)など。
『私の少年』は現在、「月刊アクション」にて連載中。最新第3巻が7月12日に発売。
現在、いぬ(かわいい)と暮らしている。


いろいろなかたちのある“愛”を突きつめて描いていきたい

――本作で、高野先生が力を入れて描きたい一番のポイントは?

高野  関係性についてとことん突き詰めていきたいです。「恋人同士」とか「疑似親子」とかそういう名前がつかない状態の2人を描けて、かつ、お話に説得力を持たせられたらなあと、がんばっています。

「親子」「姉弟」「友だち」……。どれにもあてはまらない2人の関係は、加速していく。

「親子」「姉弟」「友だち」……。どれにもあてはまらない2人の関係は、加速していく。

――名前がつかない関係性だからこそ、読む側も自然に感情移入しやすいのかもしれません。

高野 2人の関係性の話を描こうと思ってたのに「私、もしかして“愛”とかよくわかってないんじゃないの」って不安になりもしましたが。でも描き始めてみたら“愛”って、大冒険を経て手に入れたり、大雨のなか絶叫して奪い取るものとかじゃなくて、私が考えていたよりもそこらじゅうにあるもんなんだなって。そう思えるようになりました。

――最新3巻の見どころをご紹介ください。

高野 聡子さんの自分自身への問いかけが濃くなったり、ある重要な決断をすることになる大切な巻になります。この3巻をすべて読み終わったあとに、読者さんの胸の音が高鳴ってもらえたらいいなあと、そう願いながら作画に力をこめました。どんな反応をいただけるのか、これまでで一番ハラハラしております……!


自分の思う“きれいなもの”を瞳に詰めこんで……

――『私の少年』は初の青年誌連載ですが、男性読者の視点などは意識されてますか?

高野 いえ、それが、全然気にしておりませんでして……。というか、ずっと「私どの層に向けて描いてるの?」と思いながら、洞穴を掘り進めるようにひたすら描いていたので。担当さんも、出版社さんもギリギリまで「さてどの層に届けようか…」って悩んでいて。なので、いまだにこんなにたくさんの方に読んでいただけていることがただただふしぎな気持ちでいっぱいです。とてもありがたいです。

――高野先生のデビューはBLですよね。

高野 はい。大学生の時にマンガを描き始めて……。二次創作でおじさんと青年のブロマンスみたいなお話でした。二次創作を描いているうちに編集さんから声をかけていただいて。「オリジナルのBLも描きたいな」と思っていた時期だったので、それを掲載してもらえる場所を与えていただけるのであれば、チャレンジしてみたいなと思って船に乗りこみました!

――マンガを描く喜びをどんな時に感じますか?

高野 頭のなかにあるシーンを外に放り出せる時です。私は言葉で何かを説明するのが本当にヘタくそなので、絵とフキダシを使えばこんな簡単に人にものを伝えられるんだと、今もたびたび感動することがあります。

――昨年5月に出たBL『「す」のつく言葉で言ってくれ』も、とてもおもしろかったです! 『私の少年』とは違ったムードですがナルシストな主人公のキャラクターがかわいらしくて。こうしたコメディ風味も本来はお得意なのでしょうか。

高野先生初のBLコミックスでも胸キュン必至な男子たちの恋もようが楽しめる♥

高野先生初のBLコミックスでも胸キュン必至な男子たちの恋もようが楽しめる♥

高野 ありがとうございます! ええと、そんなに得意ではないと思います。じつは『私の少年』の前にまったく別の企画のネームを出しているんですが、それがショートストーリーのコメディマンガで。それがあの、ほんっっっとに……つまらなくて!!(笑) 秒でボツになりました。担当さんも、ネームの修正をさせるでもなく「いや、これはやめましょう!」って企画変更を提案してくださったので助かりました……。人を笑わせたり笑われたりはよくあるんですけど、笑ってもらえる作品を描くのって難しいですねえ。

――作品を描くうえでこだわっているのはどんなことでしょう?

高野 すごく基本的なことかもしれませんが、自分がアガるものを必ずひとつは入れようとしてます。テーマとか、セリフとか、絵とかシーンとかなんでもいいんですけど、一瞬でも「最高!」って自分が自分のマンガに酔えるシーンを入れられるように、意識してがんばってみてます。

――絵的なことでは、目の表情をかなり豊かに描きわけていると感じます。ことに真修の透明感のある瞳の美しさには見惚れてしまいます。

高野 目を描く時は、もう目を描こうとするんじゃなくて私のきれいだと思うものを目にしようと思って、そこから描き方を変えた気はします。たとえば夜の海。たとえばガラス越しの宝石、暗くて眩しい宇宙、みたいに、美しいと思うものを瞳を額縁にして描いてます。

いつも、まっすぐ相手を見る真修。彼のくもりなき瞳は、聡子やまわりだけでなく読者(こちら)まで見透かされるようだ。

いつも、まっすぐ相手を見る真修。くもりなき瞳は、聡子やまわりだけでなく読者(こちら)まで見透かされるようだ。

作中でも真修の瞳の美しさが引き立つシーンは多いが、このコミックス第2巻の表紙の真修は、本当にドキッとさせられる。

作中でも真修の瞳の美しさが引き立つシーンは多いが、このコミックス第2巻の表紙の真修は、本当にドキッとさせられる。

――うわぁ、そういう考え方があるなんて……なんだか感動してしまいます! 最近お気に入りのマンガはありますか?

高野 最近読んでおもしろすぎるなあと思ったのは『バイオレンスアクション』です。1話見開きのセリフでテンションがあがりすぎて、変な涙が出ました(笑)。 画面や展開も、読者に見せるところと、あえて見せないところのバランスがすばらしすぎてしびれまくってます……かっこいい!


もっと人間の複雑さを知りたい、表現してみたい!

――マンガ以外でもいろいろ読まれていそうですね。

高野 活字ですとノンフィクションの事件ルポをよく読みます。常日頃フィクションにばかり触れている人間なので、ノンフィクションを摂取することでバランスを取ろうとしてるのかもしれません。映画はサスペンスものをよく観ています。サスペンス映画は、人間が一番複雑で怖くてもろいんだなというところが描かれるのがたまらなく好きなんです。人間を知りたいです。

――『私の少年』で聡子が真修の家に行った時のシーンは、それこそ「事件ルポ」と「サスペンス」に触れた時のようなゾクッとする感覚がありました。日頃のつきあいからは見えない人の側面に出会った時の驚きがあって。

第2巻で判明する真修の生活実態。思わず聡子も立ちすくんでしまう。

第2巻で判明する真修の生活実態。思わず聡子も立ちすくんでしまう。

高野 それから今ハマっているのは、昔苦手だった映画をあらためて見返して、苦手だった理由を明らかにすることです。映画館で失神するくらい苦手だったスプラッタームービーとか、怖すぎて途中で見るのをやめてしまった怪人ものの映画とかを作業中に流して、「あの頃の自分は何に過敏に反応していたんだろう……」と分析するという地味なことを積極的にやってます(笑)。

――探求心旺盛ですね(笑)。今後描いてみたい作品、挑戦したいジャンルはありますか?

高野 女子刑務所モノとか、美しくて強くて悪い女性の話をすごく描きたいと思ってるんですけど、自分が描いてるビジョンはあんまり思い浮かばないですね(笑)。何かしらで叶えられたらいいなあとぼんやりと願ってます。

――では、最後に読者の方へのメッセージをお願いします。

高野 真修と聡子がどのような道を歩いていくのかはまだ私にもぼんやりとしか見えていないのですが、これからもふたりが歩きながら他愛もないおしゃべりができるような、そんな道を敷いていきたいなと思っております。よかったら、どうぞ見守ってやってください。

――ありがとうございました。

取材・構成:粟生こずえ

<インタビュー第1弾も要チェック!>
【インタビュー】高野ひと深『私の少年』アラサーOLと男子小学生の近すぎる“触れあい”……! 読者大興奮の“水着回”で「真修の●●」に悩む


\『私の少年』最新第3巻は現在好評発売中!/ watashinosyounen_s03

『私の少年』第3巻
高野ひと深 双葉社 ¥620+税
(2017年7月12日発売)

単行本情報

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