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『ダンジョン飯』(九井諒子)ロングレビュー! 闇にうごめくモンスターを……食う!? だれも見たことがないダンジョングルメ事情

2015/02/18


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『ダンジョン飯』第1巻
九井諒子 KADOKAWA/エンターブレイン \620+税
(2015年1月15日発売)


黒くブヨブヨとしたモンスターのようなナマコを最初に食った人は、きっと勇者と呼ばれただろう。得体のしれない動植物、初めて降りた駅前の見知らぬ食堂……リスクを冒して食の迷宮をさすらう人は、だれもが冒険者だ。

ダンジョンの奥深くでドラゴン相手に全滅のピンチに瀕し、妹の自己犠牲によって辛くも生き延びた剣士ライオスと仲間たち。妹を救いにいこうにも、荷物は置き去りにしてきて無一文。
カネもなく、蘇生させるまでの時間の余裕もない……そうだ、食糧はダンジョンで現地調達すればいい!

ファンタジーRPGの世界には昔から食えそうな魔物がうろついていたし、実際に“食える”ゲームもあった。モンスターを倒せば肉が手に入り、血の滴るドラゴンステーキにかぶりつく『ダンジョンマスター』しかり。
そんなワイルドな空間に、魔物食を研究すること自称10年のドワーフ・センシは鍋や包丁、それに“調理”を持ちこんでしまった。

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料理することのおもしろさは「とても食べられるとは思えない素材」が「食えそうなもの」に変わっていく過程にある。クラゲやクマの手、サメや羊の脳ミソなど、怖いような材料ほど感慨もひとしおだ。

初めてのダンジョン飯は、大サソリと歩き茸の水炊き。おぞましい魔物が包丁で切り分けられると「鍋ものの具」に早変わり。大サソリは茹でるとカニのように赤くなり、ぬるぬるしたスライムも干せば高級食材だ。細かく刻む、詰め物をする、焼く。「このままではとても食えない」ものが一手間かければ「こういうふうに食べるんですね!」に化けるフシギ。

ふだんなにげなく通っている迷宮にこんなものがあるなんて……非日常の極みである「ダンジョン」を日常とする冒険者たちにとって、「飯」は平等に与えられた最高の癒やしなのだ。

ザリガニ釣りよろしくライオスがゲットした大サソリをいとも簡単においしい食材にしてしまうセンシ。

ザリガニ釣りよろしくライオスがゲットした大サソリをいとも簡単においしい食材にしてしまうセンシ。

単行本情報

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