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『私の少年』(高野ひと深)ロングレビュー! 12歳の少年と30歳のOL――「あなただけの」優しさと愛が、2人の関係を加速させる

2016/08/03


話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!

今回紹介するのは『私の少年』

『私の少年』著者の高野ひと深先生から、コメントをいただきました!

著者:高野ひと深

「美しいものを、自分の手が届かないところからじっとのぞき見たい」というところからスタートしたお話です。
30歳OLと12歳小学生、ちょっとぎょっとしてしまう年齢差ですが、目に留まった際にはぜひ読んでやってみてくださいませ。

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『私の少年』第1巻
高野ひと深 双葉社 ¥620+税
(2016年6月11日発売)


本作は、月刊アクションに連載開始されるやいなや「マンガ史上最も美しい第一話」と絶賛され、Pixiv公開後も圧倒的な閲覧数を獲得した話題作である。

1ページ目を開くと、アンニュイな表情で膝枕に横たわる美少女が……いるかと思いきや。そこには 「膝の上には
 美しい少年がいる」
というモノローグが添えられており、ハッとさせられる。

「わたしは あれから
 息をしてるあいだ ずっと
 この子ばかりを 思ってしまう」

ドキッとするような思わせぶりなプロローグで、この物語は始まる……。

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主人公・多和田聡子(30)は、スポーツメーカー「ヨネサス」のOL。黒のロングヘアをひとつにまとめ、パンツスーツが似合うクールビューティだ。
大学時代はフットサルサークルに所属しており、サバサバした性格でコミュ力が高く、仕事もバリバリこなしている(ようである)。

そんな聡子は、毎朝、体温を計るのが日課だ。記録をつけるわけでもなく、イミがないとわかっていてもやめられないまま8年目。
しかし、この「8年」には意味があるのだろう。

聡子は大学時代、現在の職場の上司である椎川先輩とつきあい、きっちり1年で別れていた。 そんなに好きじゃなかった、未練はない。
……とはいうものの、そのなにげない習慣は、彼との別れがずっと聡子の心に引っかかっていた気配を漂わせている。

女性が日常的に体温を測る……その意味すらも深く想像させられてしまうシーンだ。

女性が日常的に体温を測る……その意味すらも深く想像させられてしまうシーンだ。

朝のバス停で、聡子はへたながら一生懸命サッカーの練習をする少年をよく見かけていた。
ある日、仕事帰りに公園で缶ビールを開けていた聡子は、変質者らしき男から彼を助ける。美少女と見まごうその美少年こそ、早見真修(12)だった。

翌週サッカークラブのレギュラー試験があることを聞いた聡子は、真修のサッカー練習につきあうことを提案する。
会社を定時に退社し、公園へと急ぐ聡子。真剣に、そしてうれしそうに練習する真修。
特訓のなか聡子は、真修からお母さんが「いない」こと、お父さんが忙しいことを聞く。

「いない
 家に…?
 いや…

 いないことに したい?」

聡子の脳裏に、昔の、自分の母の姿がフラッシュバックする。これが、聡子が真修をいっそう気にかけるようになった瞬間だったにちがいない。

上目づかいに聡子を見つめる真修。美しい少年の子犬のような瞳は、何を語る?

上目づかいに聡子を見つめる真修。美しい少年の子犬のような瞳は、何を語る?

単行本情報

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