このマンガがすごい!WEB

一覧へ戻る

『舞妓さんちのまかないさん』 第1巻 小山愛子 【日刊マンガガイド】

2017/05/26


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『舞妓さんちのまかないさん』



MaikosanchinoMAKANAIsan_s01

『舞妓さんちのまかないさん』 第1巻
小山愛子 小学館 ¥600+税
(2017年4月12日発売)


ダンジョン×グルメ、ヤクザ×グルメ、アイヌ×グルメ等々、次から次へと異色作が登場するグルメマンガの世界。
『舞妓さんちのまかないさん』は、タイトルどおり舞妓×グルメの組みあわせで送る作品だ。

舞台となるのは、京都の花街で華やかに舞う舞妓さんたちが、集団生活を営む「屋形」。浮き世離れした舞妓さんたちも、ここに戻れば普通の女の子であって、プリンを取りあったり、今朝はご飯じゃなくてパンがいいとダダをこねたりする。

そんな「屋形」でまかないさんとして働くことになった16歳の少女「キヨ」の物語が本作。
「花街」という異世界に住む少女たちも、意外と普通の女の子だったり、でも「帰る家を思い出させるのは御法度」とカレーを食べることは厳禁だったり。そもそも16歳ですでにプロとして働いているって時点で、やっぱりすごい。
そんな「意外と普通」だけど「やっぱり異世界」という「舞妓さんち」の日常が、料理を軸に、穏やかなテンポで描かれる。

「神は細部に宿る」という言葉を地でいく背景の描きこみも見どころ。
キヨの働く台所の、いかにも年代物な花柄の鍋とか、なんか由来がありそうな鉄器の湯沸かしとか、昔ながらの給湯器とか、出てくる小道具1つひとつに歴史やドラマがありそうで、ページをめくるのが惜しいくらいだ。



<文・前島賢>
82年生、SF、ライトノベルを中心に活動するライター。朝日新聞にて書評欄「エンタメ for around 20」を担当中。
Twitter:@maezimas

単行本情報

  • 『舞妓さんちのまかないさん』… Amazonで購入
  • 『PING PONG RUSH』 第1巻 Amazonで購入
  • 『ちろり』 第1巻 Amazonで購入
  • 『勤労クレシェンド』 第1巻 Amazonで購入

関連するオススメ記事!

アクセスランキング

3月の「このマンガがすごい!」WEBランキング