日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『監獄学園』
『監獄学園』 第25巻
平本アキラ 講談社 ¥580+税
(2017年5月2日発売)
元女子校に入学した男子5人が、“覗き”がバレて監獄へ閉じこめられてしまい、そこからの脱出劇を描いた本作。
最初の脱出劇で描かれたのは、主人公・キヨシをはじめとする思春期真っただなかの5人組が奮闘する様子だ。
それに次ぐのは、学園を牛耳る“裏生徒会”の面々が“表生徒会”の策略により収監されてしまい、そこから脱出を謀る姿。
そして、第17巻から第25巻にわたり描かれたのが、体育祭を舞台とした表生徒会と裏生徒会との激しいバトルである。
両者が決着をつける闘いに選んだのは“騎馬戦”。互いに学園での存亡をかけ、最後の一騎打ちに出る。
しかし、その闘いは意外なカタチで終焉を迎えることに。結果は引き分け。
両者はこれまでどおり存続することになる。
体育祭も終わり、5人の男子たちはそれぞれに学園生活を謳歌する。
けれど、タイトルは『監獄学園』。つかの間の休息は、次なる闘いへの序曲にすぎないはず。
はたして、次巻ではどんな展開が待ち受けているのだろうか……。
本作を語るうえで外せないのが、類まれなる画力によるエロ描写。
もちろん、最新巻でもそれは色褪せていない。
特に本巻のラストエピソードで描かれるとあるシーンは、もはや18禁なのでは……と心配になるほど。
しかし、明らかなエロを描かないのも本作の特徴。
読者をドキドキさせた挙句、思いもよらないギャグへと昇華させてしまうのでひと安心(?)といったところか。
さて、次はだれがどんなカタチで収監されてしまうのか。
それを楽しみにしつつ、しばし学園お色気コメディを堪能しますか。
<文・五十嵐 大>
'83年生まれの、引きこもり系フリーライター。デスゲーム系やバトルもの、胸キュン必至の恋愛マンガやBLまで嗜む、マンガ好きです。マイブームは、マンガ飯の再現。