日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『ダンジョン飯』
『ダンジョン飯』 第5巻
九井諒子 KADOKAWA ¥620+税
(2017年8月10日発売)
ドラゴンに食われたファリンを助けるため、現地のモンスターを倒しては喰らって迷宮深部に進んでいったライオス一行。
第4巻ではついにドラゴンを倒し、ファリンの救出にも成功。すべての目的を果たし、これにて一件落着……かと思ったが、そうは問屋が卸さない。
ファリンを無事蘇生させたライオスたちの前に現れたのは、迷宮の主である、狂乱の魔術師!
古代魔法を使い、迷宮を操る魔術師によって、ライオスたちは手も足も出ずやられてしまい、ファリンは連れ去られてしまう。
満身創痍で物資も不足しているライオスたちは、パーティーいちの常識人チルチャックの提案で一度地上へ戻ることに。だが、モンスターがひしめく迷宮からそう簡単に帰還できるはずもなく……。
そして物語はライオスたちから少し離れ、第2巻と第3巻に登場したカブルー一行にスポットが当たる。
これまでは宝虫や魚人にあっさりやられ、死んでいる姿ばかり見せてきた彼らだが、今回こそいいところを見せられるのか。
そして一般人に近い彼らの口から語られる、ライオスたちの意外な一面とは……。
狂乱の魔術師、カブルー一行、さらに第1巻で少しだけ語られていたライオスたちの元仲間・シュローも再登場し、物語が大きく動き始めた第5巻。
これまでの様々な伏線も回収され、何やらシリアスなファンタジーっぽくなってきたが、料理要素も当然健在なので、ご安心を。
毎回残念な目にあっているマルシルだが、今回はこれまでとは違った意外な使われ方をされていて……。
<文・犬紳士>
養蜂家。好きな野鳥はメジロ。
Twitter:@gentledog