日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『だがしかし』
『だがしかし』 第8巻
コトヤマ 小学館 ¥429+税
(2017年8月10日発売)
片田舎の駄菓子屋「シカダ駄菓子」のひとり息子・鹿田ココノツは、たぐいまれな駄菓子屋の才能を持ちながらも家業を継ぐのを嫌がり、漫画家を志している少年。田舎特有のスローな日常をエンジョイしていたココノツだったが、大手菓子会社「枝垂カンパニー」の社長令嬢であり、狂気の駄菓子マニア・枝垂ほたるが現れてからは状況が一変。ほたるの情熱的な駄菓子プッシュによる、駄菓子まみれの日々となるのだった……。
先日、2度目となるTVアニメ化のニュースも発表され、今や飛ぶ鳥を落とす勢いとなっているコトヤマの駄菓子コメディマンガ『だがしかし』。
既刊第7巻では、新たなるレギュラーキャラクターも追加され、作品に新風が吹きこまれたことが話題を呼んだが、最新第8巻では、姿をくらましていたメインヒロイン・ほたるがいよいよ帰還を果たし、新キャラクターたちと合流。いつもの『だがしかし』が帰ってきたぞ、という安心感を読者に与えてくれた。
本巻では新旧登場人物の集合にともなって、キャラクター間の関係性を描写するエピソードが多く収録されているが、そのなかでも、とあるキャラクターとほたるの意外な接点が発覚するシーンでは、思わずニヤリとしてしまうことうけあいだろう。
それにしても、誘われたとはいえ、ほたるさんといっしょに風呂に入るココノツくん、流石にスケベハプニングに慣れすぎなのでは……?
<文・一ノ瀬謹和>
涼しい部屋での読書を何よりも好む、もやし系ライター。マンガ以外では特撮ヒーロー関連の書籍で執筆することも。好きな怪獣戦艦はキングジョーグ。