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4月29日は国際ダンスデー 『ボールルームへようこそ』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/04/29


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『ボールルームへようこそ』第1巻
竹内友 講談社 \429+税


4月29日は、日本では「昭和の日」で、ゴールデンウィークの本格的なスタートだったりもするわけですが、じつはこの日、世界的には「国際ダンスデー」なのである。

これはユネスコの傘下組織であるダンス関連団体「インターナショナル・ダンス・カウンシル」(CID)が1982年に制定したもの。そんなワケで世界各国でダンス関連のイベントが開かれているのだが、その最大の目的は「より多くの人達にダンスに触れあう機会を提供し、とくに普段ダンスと接点を持たない人々のダンスに対する意識を向上させること」であることがCIDに謳われている。

そんな日にご紹介するとなると、やはり『ボールルームへようこそ』が最適でしょう!
社交ダンスの世界を描く作品ですが、まさにこのマンガの導入部は「ダンスへの興味が皆無」という人にも入っていきやすいものですから。

中学3年生になってもまったく将来の進路を決められず、カツアゲに遭ってもヘラヘラしていたような少年・富士田多々良が、たまたまダンス教室の生徒募集のはり紙の前で、どんよりしていたせいで社交ダンスの世界へ半ば強引に誘われる……というところから物語は始まる。
これがまた、なんとなく社交ダンスというと上流階級の人がやるものだとか、どちらかといえば年配の人の趣味だ、とかいう先入観を気持ちいいぐらいに破壊してくれること間違いなし。躍動感あふれる、ほぼ格闘技のような世界がここでは描かれているのである!

そして主人公をダンスの世界に導いた仙石要をはじめとしたキャラクターも、みな美しく、そしてチャーミング。
もちろん、ただ激しいだけでなく、多々良くんの精神的な葛藤や成長もしっかり描かれているのですが……とにかく、これこそ社交ダンスとこれまでの人生で接点がなかった人にこそ読んでいただきたいマンガ。
きっと「今まで誤解していてすみませんでした!」って気持ちになる人も多いことでしょう。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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