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6月16日は和菓子の日 『あやかし和菓子屋本舗』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/06/16


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『あやかし和菓子屋本舗』第1巻
モリノ KADOKAWA/エンターブレイン \620+税


甘い物をお供にマンガを読んでいるという人も、なかなかどうして多いのでは? 本日6月16日は、全国和菓子協会が1979年に制定した“和菓子の日”。
これは、6月16日に厄除け・健康招福を願って菓子を食べる“嘉祥菓子”の習俗にちなんだもの。

848(承和15)年、国内に疫病が蔓延したことから、時の天皇・仁明天皇が6月16日に16個の菓子や餅を神前に供え、疫病退散を祈念して元号を「嘉祥」に改元。
この古例が“嘉祥菓子”の風習となり、さらに“和菓子の日”が制定されて、今に至っている。

そんな日に読むのにぴったりなのが、和菓子屋を舞台にした『あやかし和菓子屋本舗』(モリノ)だ。和菓子職人見習いの若竹忠国が、祖父が営んできた和菓子屋“わかたけ”を突然継ぐことになったところから、物語はスタート。ただ、この“わかたけ”はちょっとワケありで、和菓子の甘い香りに誘われるように、人ならざる怪しい客たちが現れて……。

和菓子屋が舞台というだけでもほっこりで、加えてお人よしで心優しい忠国のキャラクターにもほっこり。
あやかしたちとのふれあいと和菓子が、心癒してくれる。読めば和菓子が食べたくなるはずで、それこそ和菓子を食べながら読むのにもぴったり。甘いものもファンタジックなものも楽しめて、贅沢で心地いい読書体験ができるはずだ。

ただ、“わかたけ”はもうひとつワケありで、忠国は見習いながらに腕はいいのに、味覚オンチで実験精神にあふれすぎていて!?
忠国の作るオリジナル和菓子を食べたいと思う読者には……うーん、もう少しだけ時間と成長と巻数を待つことになりそう?



<文・渡辺水央>
マンガ・映画・アニメライター。編集を務める映画誌『ぴあMovie Special 2015 Spring』が3月14に発売に。映画『暗殺教室』パンフも手掛けています。

単行本情報

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