365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
11月23日は空条徐倫がG.D.St刑務所に収監された日。本日読むべきマンガは……。
『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』第1巻
荒木飛呂彦 集英社 ¥390+税
この「きょうのマンガ」のコーナーは、毎日何かの記念日と関連したマンガを紹介するだけでなく、マンガのなかで起きた出来事も紹介している。
11月23日は、『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』の主人公・空条徐倫(くうじょう・じょりーん)がG.D.St刑務所(正式名称は州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所)に収監された日。
……って、ジョジョ6部を読みこんでいるファンなら、作中にはっきり描かれているのって、ひき逃げ事故に巻きこまれたのが「2011年10月28日」、そして逮捕されて刑務所に送られたのが「同年11月6日」だけじゃないの? と思われるかもしれない。
しかし、その逮捕から刑の確定、そして正式に収監されるまでは数日が経過しており、第2話「石造りの海 その2」の扉絵で空条徐倫が手に持っているマグショットボード(刑務所に収監されるときに撮影されるあの写真で手に持っているボード)に、囚人番号FE40536と共に2011年11月23日の日付が記載されている。
なので、本日は空条徐倫の収監記念日です! おめでとう!!(※まったくめでたくない!)
そんなワケで、当然今日オススメするのは『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』。
今のところ『ジョジョ』シリーズで唯一の女性が主人公というだけでなく、「奇妙な冒険」っぷりでもその極致をいく展開で強烈な異彩を放つ作品。
無実の罪で投獄されたことから物語は始まるが、話は刑務所内での騒動や真犯人探しなんてところにはとどまらない。
終盤では全世界の2次元キャラが実体化したり、はたまた人類がカタツムリになるという奇妙にもほどがある事件が勃発。さらに最終的には「宇宙が一巡」という、マンガ史に残るカタストロフィが起きてしまう。
……と、基本的にこのコーナーでは全人類が『ジョジョ』を読んでいる前提で原稿を書いているのでサラッと流したが、「なんだよその展開!」と思った人こそすぐに手に取っていただきたい。
もちろん、すでに読んだことのある常識的なみなさんも、あらためて読みかえすといろいろ再発見があると思いますので、この記念すべき日(?)にぜひ再読を!
<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。